漫画版グレンラガンの3巻を読んだ
今更なれども感想を書くそのニ

この3巻にはアニメ版でいう8話までが収録されてるのだが、あの熱さを漫画で再現するのは無理だろうと、読む前から思ってた
見たことある人にならわかると思うけど、アニメ版の8話はアニメ史に残って語り継がれるだろうと、半ば本気で思えるほどハイクオリティだったのだ
なのでそれに漫画版が幾らか劣るとしても、仕方のないことだ
そんな風に思ってたのに、やりやがったよ漫画版
単行本一冊にアニメ版の1.5話分という贅沢なページの使い方でもって、8話のすべてをあますところなく描ききっている
何より驚かされるのは、作画担当者の画力の高さだ
躍動的でありつつも精緻
端麗でありながら勇壮
漢もロボも美少女も、完璧に描いてみせている
特に、カミナがシモンを殴るあたりからの展開は、作者が魂こめて描いてるのが読んでて伝わってくるのだ
巻末のコメントで、「描き上げたあと一週間ほど廃人のようになってました」と書いてあるけど、さもありなん
絵については素人の私でもそうとわかるくらいに異常なレベルだったから、精根尽き果てても仕方ないというか、むしろ当然だと思った
いやしかし、漫画であの熱さを再現できるだなんて、思ってもみなかったよ
恐るべし森小太郎

この3巻にはアニメ版でいう8話までが収録されてるのだが、あの熱さを漫画で再現するのは無理だろうと、読む前から思ってた
見たことある人にならわかると思うけど、アニメ版の8話はアニメ史に残って語り継がれるだろうと、半ば本気で思えるほどハイクオリティだったのだ
なのでそれに漫画版が幾らか劣るとしても、仕方のないことだ
そんな風に思ってたのに、やりやがったよ漫画版
単行本一冊にアニメ版の1.5話分という贅沢なページの使い方でもって、8話のすべてをあますところなく描ききっている
何より驚かされるのは、作画担当者の画力の高さだ
躍動的でありつつも精緻
端麗でありながら勇壮
漢もロボも美少女も、完璧に描いてみせている
特に、カミナがシモンを殴るあたりからの展開は、作者が魂こめて描いてるのが読んでて伝わってくるのだ
巻末のコメントで、「描き上げたあと一週間ほど廃人のようになってました」と書いてあるけど、さもありなん
絵については素人の私でもそうとわかるくらいに異常なレベルだったから、精根尽き果てても仕方ないというか、むしろ当然だと思った
いやしかし、漫画であの熱さを再現できるだなんて、思ってもみなかったよ
恐るべし森小太郎
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テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
「天元突破グレンラガン」の劇場版
制作決定したそうです。
劇場版「天元突破グレンラガン」制作決定/適当と言う名の本気
本編において語られなかったエピソードは、例えばゲリラとして戦っていたヴィラルだとか、千年前のロージェノムだとか、スパイラルネメシスに堕したシモン達だとか、思いつくものが幾つかあります。それらのうちのどれかを題材として、TV放送版より優れた映像作品を作ってくれるというのであれば、この作品のファンとして、これ以上の喜びはありません。
ですが、劇場版についての詳細な情報がまだ出てきていない以上、手放しに喜んでもいられなさそうです。とりあえずは、続報が待たれます。
劇場版「天元突破グレンラガン」制作決定/適当と言う名の本気
本編において語られなかったエピソードは、例えばゲリラとして戦っていたヴィラルだとか、千年前のロージェノムだとか、スパイラルネメシスに堕したシモン達だとか、思いつくものが幾つかあります。それらのうちのどれかを題材として、TV放送版より優れた映像作品を作ってくれるというのであれば、この作品のファンとして、これ以上の喜びはありません。
ですが、劇場版についての詳細な情報がまだ出てきていない以上、手放しに喜んでもいられなさそうです。とりあえずは、続報が待たれます。
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
「天元突破グレンラガン」のMAD 8回目(ニコニコ動画)
8回目です。
過去回→1回目、2回目、3回目、4回目、5回目、6回目、7回目
天元突破グレンラガン画像編集 シモン、ニア、カミナ、ヨーコ編
主要キャラ4人の静止画を、名曲「お前の×××で天を衝け!!」に乗せて表示している、ただそれだけのMADのはずなのですが、キャラクターがあまりにも格好良く、曲はあまりにも熱く、そして編集があまりにも素晴らしいために、唯一無二の名作MADの域にまで達しています。必見です。
【MAD】 天元突破グレンラガン -アゲハ蝶 Full-
フルバージョンです。
燃えるシーンをあえて廃し、シモンとニアの関係性のみをクローズアップするという、珍しい構成のMADです。
【ドリル芸術】リアルグレンラガンの世界
なんというギガドリル。
何が素晴らしいって、題材にドリルを選んだ制作者が素晴らしすぎます。
天元突破 グレンラガン もう一つの ED
無限に広がる可能性の中では、こういう最後もあり得ました。
ですが、この幕引きは宇宙終焉への序曲です。シモン達が成したのは、これをこそ未然に防ぐこと。そういう意味では、決して受け入れてはいけない幕引きと言えます。
「天元突破グレンラガン」 アイキャッチ
アイキャッチ集です。
使用曲は「"Libera me" from hell」。
天元突破グレンラガン OP フルバージョン 天元突破編
BGMに空色デイズを使用した、グレンラガンの総集編的MADです。
初っ端のアレは、やはり考えてしまいますよね。
過去回→1回目、2回目、3回目、4回目、5回目、6回目、7回目
天元突破グレンラガン画像編集 シモン、ニア、カミナ、ヨーコ編
主要キャラ4人の静止画を、名曲「お前の×××で天を衝け!!」に乗せて表示している、ただそれだけのMADのはずなのですが、キャラクターがあまりにも格好良く、曲はあまりにも熱く、そして編集があまりにも素晴らしいために、唯一無二の名作MADの域にまで達しています。必見です。
【MAD】 天元突破グレンラガン -アゲハ蝶 Full-
フルバージョンです。
燃えるシーンをあえて廃し、シモンとニアの関係性のみをクローズアップするという、珍しい構成のMADです。
【ドリル芸術】リアルグレンラガンの世界
なんというギガドリル。
何が素晴らしいって、題材にドリルを選んだ制作者が素晴らしすぎます。
天元突破 グレンラガン もう一つの ED
無限に広がる可能性の中では、こういう最後もあり得ました。
ですが、この幕引きは宇宙終焉への序曲です。シモン達が成したのは、これをこそ未然に防ぐこと。そういう意味では、決して受け入れてはいけない幕引きと言えます。
「天元突破グレンラガン」 アイキャッチ
アイキャッチ集です。
使用曲は「"Libera me" from hell」。
天元突破グレンラガン OP フルバージョン 天元突破編
BGMに空色デイズを使用した、グレンラガンの総集編的MADです。
初っ端のアレは、やはり考えてしまいますよね。
テーマ : 天元突破 グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
「天元突破グレンラガン」のサントラ 「BEST SOUND」

手に入れて以降、アホのように聴き続けております。最高です。
岩崎琢氏の名前は寡聞にして存じませんでしたが、これより二度と忘れることはないでしょう。
内容の方ですが、アニメ本編のオープニングやエンディングにて使用された曲の数々と、挿入歌である「happily ever after」、シモンとカミナ、ヨーコの歌うキャラクターソングを1枚に収めた青のディスクと、作中にて使用されたBGMの数々を収めた赤のディスクの2枚組となります。
また、期間限定版ではそれらに加えて、すべてのオープニングとエンディングのノンクレジット版が収められたDVDが付属します。
内容が豪華なだけあって、価格の方も少々高めですが、質を鑑みれば安いくらいだと思います。
お気に入りは「全部」と言いたいところですが、幾つかに絞って挙げるなら、1曲目の「ラップは漢の魂だ!無理を通して道理を蹴っ飛ばす!俺たち大グレン団のテーマを耳の穴かっぽじってよ~く聴きやがれ!!」や、19曲目の「“Libera me” from hell」、ラストを飾る「お前のxxxで天を衝け!!」などです。
ちなみに、曲名に改変などは加えておりません。そのままです。名付けたのは、岩崎琢氏本人だそうです。
グレンラガン26話 俺の宇宙もそこにある宇宙だ!(ニコニコ動画)
この動画の4分20秒頃から流れるのが「“Libera me” from hell」です。
ソプラノとラップを組み合わせ、そのうえ曲の中で喧嘩させようというとんでもない発想の曲でありながら、それが史上空前の名曲として成立しているのは、もはや奇跡としか言い様がありません。
グレンラガン8話 カミナ最後の戦い(ニコニコ動画)
名場面の多いグレンラガンの中でも、屈指と言える名シーンです。もしファンによる投票を行ったなら、ベスト3入りは確実と思われます。
そんなシーンで使われるBGMが、「お前のxxxで天を衝け!!」です。すしお氏渾身の作画と、カミナ役の小西克幸さんの魂の演技、それにこの名曲が加わって、それで燃えないわけがありません。惚れないわけがありません。
「ラップは漢の魂だ!無理を通して道理を蹴っ飛ばす!俺たち大グレン団のテーマを耳の穴かっぽじってよ~く聴きやがれ!!」は、イントロは第1話冒頭で流れた曲と同じですが、後半はガラリと変わっています。第26話の冒頭で流れた曲に、ラップを乗せたものがこの曲になります。
カミナの魂を皆で共有した結果の“大グレン団の魂”をイメージして作られたというこの曲は、勇壮にして勇猛、あらゆる困難をその手で払い、前に進み続けていくという勇気、そして決意に満ちています。
決戦前夜に士気を高めんとする軍歌のようでもあり、仲間達と火を囲み、酒を酌み交わしつつの合唱のようでもあり。それはすなわち、この曲が「大グレン団そのもの」ということです。
あとは、第3期及び第4期のエンディングテーマ、「みんなのピース」もお気に入りの1曲です。
天元突破 グレンラガン ED4 (17話~)時刻表示無ver
第1、第2部のエンディングはあまり好きではなかったのですが、こちらのエンディングは初見からかなり気に入っていました。もしサントラに収録されなければ、CDを買っていたと思います。
とにかく、シモンの後ろ姿が格好良すぎです。
ブックレットにもあります通り、選曲には若干の片寄りが見られます。アニメ本編でよく使われた曲を揃えるのではなく、「アルバムとしての完成度」を求めることに腐心した結果のラインナップだそうです。
それには賛否両論あるかと思いますが、私は賛です。未収録の曲もあり、サントラとして完璧とは言えませんが、グレンラガン“らしさ”を味わうには十分な内容でした。
「グレンラガンの音楽の魂はラップの中にある」という岩崎氏の言葉が、幾度となく繰り返して聴いた今では実感できています。氏の込めた音楽の魂、確かに受け取りました。
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
マンガ版「天元突破グレンラガン」第1巻のヨーコさんがとってもエロい件について
原作は言わずもがなのGAINAX、監修はアニメ版の脚本担当の中島かずきさん、作画は森小太郎さんです。

アニメやゲーム、最近ではライトノベルも少なくありませんが、そのコミカライズというものに、私はあまり良いイメージを持っていません。それは、高い確率で駄作となってしまうことを、身をもって経験してきたからです。
例をひとつ挙げるなら、「涼宮ハルヒの憂鬱」も、アニメに熱中し、原作のライトノベルを全巻読破するほどにハマっていながらも、マンガ版だけはどうにも受け付けず、2巻を読んだところで切ってしまっています。恐らく、二度と手にすることはないでしょう。
それと同じようなことが、過去にも何度かありました。私がコミカライズ作品に対して良いイメージを持たないのには、そういった理由があります。
そのため、「グレンラガンがマンガになる」と知った時も、特に注目はしませんでした。期待できないと思っていたからです。
それでも、信者としての義務感から、単行本が発刊されたら購入しようと決めていました。
そして、その単行本を先日入手いたしました。
同じく購入した「BEST SOUND」を聴きながら、何気なくページをめくっていたのですが、ほどなくして自身が手にしているモノが、稀有な例外であることに気付かされました。
まず、画力が素晴らしいです。
第1話の終盤に、敵ガンメンごと地上へ突き抜けるシーンがありましたが、マンガ版におけるそのシーンの再現度には、ちょっと驚かされました。見た目だけのことではなく、勢いもまさにそのまんまなのです。あのシーンをよもやマンガで再現できるなどとは思ってもいませんでしたから、それをやってのけた森小太郎氏の画力には、脱帽せざるを得ません。
次に、構成力が素晴らしいです。
アニメ版の第4話は、ファンの間でさえも疑問符を付けられてしまう、問題の回となっています。それは、作画が他の回とあまりにもかけ離れているということもありますが、それ以上にシナリオが悪かったことが大きく影響しています。
簡単にいうと、第3話までのキャラクターと第4話のキャラクターとで、性格に違いが生じているのです。それが些細と片付けられるようなものではなく、特にもっとも人気を集めていたであろうカミナが、何のカリスマも持たないただの自己中に成り下がっていたことは、ファンを困惑させるに十分な変化でした。それらの理由によって、アニメ版の第4話は、黒歴史として語られることの多い回となってしまっています。
その、問題の第4話ですが、マンガ版には出てきません。まるごとそっくり消えています。
では、シモンとキタン達との出会いはどうなっているのかといいますと、第3話と融合させる形で問題の解決を見ています。
そう、まさに“融合”と呼ぶに相応しいのです。第4話をただ抜いて、オリジナルのエピソードを差し込むのではなく、アニメ版第4話の悪かった部分だけを削り取り、第3話とうまく融け込ませることによって、違和感を極力抑えることに成功しています。これはもう、見事と言う他ありません。
更に、原作アニメに対する愛に溢れているところが素晴らしいです。
アニメをちゃんと観ていないと、それも一度観るだけでなく、何度となく観返していないと、この再現度には辿り着けません。
一流の職人が、原本への愛を持って別媒体への移植をなした時、それは原本と同じ“本物”となります。媒体こそ違いますが、そこに込められた想いは、まったく同じものです。
このマンガ版グレンラガンには、紛れもなく愛があります。ならば、それはもはや本物と呼んで差し支えないでしょう。
そして。
ヨーコさんのエロさが、神懸かり的に素晴らしいです。
いえ、これが並のエロさじゃないんですよ。ちょっとやそっとなら、私もわざわざ文字の色変えてまで特筆したりはしません。
どのくらいかといいますと、これがアニメ版を完全に上回っているのです。
露出も大きくなったりしていますが、問題はそこではありません。表情とか、仕草とか、そういった方面で、ヤバイくらいにエロいのです。68Pの1コマ目とか、一瞬目を疑ったほどです。あざといってレベルじゃないのです。
それだけではなく、真面目なシーンでさえも、どう考えてもヨーコの胸に視線を誘導しているとしか思えない構図が散見されました。それは原作アニメにもよくあったことなのですが、そんなところすらも再現してくれるとは、完全に予想外でした。ダヤッカの「谷間に誘い込め!」という台詞が、もはや別の意味にしか思えません。
と、このように色々な意味で素晴らしいマンガ版グレンラガン。
ヨーコのエロさはともかくとしても、グレンラガンのコミカライズとして、また単純にマンガとしても面白いので、続巻も継続して買っていくつもりです。完結までには、滞りなく続いたとしても、あと5年ほど掛かる計算になりますが、気長に付き合っていこうと思っています。

アニメやゲーム、最近ではライトノベルも少なくありませんが、そのコミカライズというものに、私はあまり良いイメージを持っていません。それは、高い確率で駄作となってしまうことを、身をもって経験してきたからです。
例をひとつ挙げるなら、「涼宮ハルヒの憂鬱」も、アニメに熱中し、原作のライトノベルを全巻読破するほどにハマっていながらも、マンガ版だけはどうにも受け付けず、2巻を読んだところで切ってしまっています。恐らく、二度と手にすることはないでしょう。
それと同じようなことが、過去にも何度かありました。私がコミカライズ作品に対して良いイメージを持たないのには、そういった理由があります。
そのため、「グレンラガンがマンガになる」と知った時も、特に注目はしませんでした。期待できないと思っていたからです。
それでも、信者としての義務感から、単行本が発刊されたら購入しようと決めていました。
そして、その単行本を先日入手いたしました。
同じく購入した「BEST SOUND」を聴きながら、何気なくページをめくっていたのですが、ほどなくして自身が手にしているモノが、稀有な例外であることに気付かされました。
まず、画力が素晴らしいです。
第1話の終盤に、敵ガンメンごと地上へ突き抜けるシーンがありましたが、マンガ版におけるそのシーンの再現度には、ちょっと驚かされました。見た目だけのことではなく、勢いもまさにそのまんまなのです。あのシーンをよもやマンガで再現できるなどとは思ってもいませんでしたから、それをやってのけた森小太郎氏の画力には、脱帽せざるを得ません。
次に、構成力が素晴らしいです。
アニメ版の第4話は、ファンの間でさえも疑問符を付けられてしまう、問題の回となっています。それは、作画が他の回とあまりにもかけ離れているということもありますが、それ以上にシナリオが悪かったことが大きく影響しています。
簡単にいうと、第3話までのキャラクターと第4話のキャラクターとで、性格に違いが生じているのです。それが些細と片付けられるようなものではなく、特にもっとも人気を集めていたであろうカミナが、何のカリスマも持たないただの自己中に成り下がっていたことは、ファンを困惑させるに十分な変化でした。それらの理由によって、アニメ版の第4話は、黒歴史として語られることの多い回となってしまっています。
その、問題の第4話ですが、マンガ版には出てきません。まるごとそっくり消えています。
では、シモンとキタン達との出会いはどうなっているのかといいますと、第3話と融合させる形で問題の解決を見ています。
そう、まさに“融合”と呼ぶに相応しいのです。第4話をただ抜いて、オリジナルのエピソードを差し込むのではなく、アニメ版第4話の悪かった部分だけを削り取り、第3話とうまく融け込ませることによって、違和感を極力抑えることに成功しています。これはもう、見事と言う他ありません。
更に、原作アニメに対する愛に溢れているところが素晴らしいです。
アニメをちゃんと観ていないと、それも一度観るだけでなく、何度となく観返していないと、この再現度には辿り着けません。
一流の職人が、原本への愛を持って別媒体への移植をなした時、それは原本と同じ“本物”となります。媒体こそ違いますが、そこに込められた想いは、まったく同じものです。
このマンガ版グレンラガンには、紛れもなく愛があります。ならば、それはもはや本物と呼んで差し支えないでしょう。
そして。
ヨーコさんのエロさが、神懸かり的に素晴らしいです。
いえ、これが並のエロさじゃないんですよ。ちょっとやそっとなら、私もわざわざ文字の色変えてまで特筆したりはしません。
どのくらいかといいますと、これがアニメ版を完全に上回っているのです。
露出も大きくなったりしていますが、問題はそこではありません。表情とか、仕草とか、そういった方面で、ヤバイくらいにエロいのです。68Pの1コマ目とか、一瞬目を疑ったほどです。あざといってレベルじゃないのです。
それだけではなく、真面目なシーンでさえも、どう考えてもヨーコの胸に視線を誘導しているとしか思えない構図が散見されました。それは原作アニメにもよくあったことなのですが、そんなところすらも再現してくれるとは、完全に予想外でした。ダヤッカの「谷間に誘い込め!」という台詞が、もはや別の意味にしか思えません。
と、このように色々な意味で素晴らしいマンガ版グレンラガン。
ヨーコのエロさはともかくとしても、グレンラガンのコミカライズとして、また単純にマンガとしても面白いので、続巻も継続して買っていくつもりです。完結までには、滞りなく続いたとしても、あと5年ほど掛かる計算になりますが、気長に付き合っていこうと思っています。
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
「天元突破グレンラガン」の総評
やや納得のいかない終わり方だった最終回でしたが、改めて観直してみますと、一度目の視聴の際には気付けなかった諸々が見えてきて、印象もだいぶ変わってきました。
第27話の問題点としては、
1, 第1話の冒頭部分について、まったく触れられていないこと。
2, どんな苦境に立たされようとも決して諦めることのなかったシモンが、可能性があるにもかかわらず、ニアの生存を諦めてしまったこと。
3, ブータの変身が、なかったことのように扱われていること。
4, アンチスパイラルから託された宇宙の平和を、シモンがロシウ達に丸投げしているように見えること。
などがあります。
それらについては、「グレンラガンの最終回がスッキリしない件」や、「【ネタバレ】グレンラガン第一話から見てた奴専用反省会」を読むことで解消されると思います。
ここでも一応まとめておきますと、
1, 第1話の冒頭部分は、そもそも本編部分とは繋がっていない。いわゆる“パラレルワールド”の話である。
螺旋力を思うままに行使する、かのシモンが現実のものとなれば、遠からず宇宙はスパイラルネメシスによって、滅びの運命を辿ることになっていただろう。
第1話の冒頭部分は、「起こり得る最悪の可能性」を提示するものであり、この物語は、それを回避することをテーマのひとつとしていたわけである。
2, シモンの螺旋力は、もはや史上最大と言っても過言ではない。乱用すれば、それは大なり小なり影響を及ぼす。そして、その果てには宇宙の終焉がある。
シモンは、最強であるがゆえにその力を使えない。使うわけにはいかない。
よって、彼はアンチスパイラルとの決戦に勝利した後、己の螺旋力を封じている。
たとえ最愛の人であろうと、「死んだ者は死んだ者」としてのみ扱い、螺旋力による復活などは望まない。そう描写することで、彼の覚悟の深さを暗に示しているわけである。
3, ブータとシモンは一心同体と言っていい。どんな状況下においても、シモンの隣には常にブータがいた。そのくらいに結びつきの強い1人と1匹だから、当然のように想いも共有できる。シモンにとっての答えは、ブータにとっての答えでもある。ゆえにブータは、螺旋力をもっとも効率良く行使できる人の姿を、自ら捨てたのだと考えられる。
4, シモンにとっては、螺旋力を使わないことが、そのまま宇宙を守ることに繋がる。表舞台に立たないことで、螺旋力を使う機会から極力自分を遠ざけようとしたのだと考えられる。
シモンが、穴を掘る以外に何もできない男であることは、周知の事実である。
このような感じになります。
上記を踏まえたうえで第27話を観てみますと、印象もだいぶ変わってきました。今では、素直に「いい最終回だった」と言うことができます。
といったところで、作品全体の総評に入りたいと思います。
第1話で注目し、2話3話で身を乗り出し、4話で疑問符が付き、5話で考えさせられ、6話で笑い、7、8話で名作認定した、第1部。
9、10話で陰鬱になり、11話で不死鳥の如く舞い上がり、12話で水着に悶え、13話でヨーコの笑顔に癒され、14話で燃え上がり、15話ではそれ以上に燃え上がった、第2部。
16話の総集片。
17話で急展開を迎え、18話で驚愕し、19話で絶望し、20話で少し持ち上がり、21話で急上昇し、22話で爆発した第3部。
幕間の第23話。
散っていく仲間達に涙を流した第24話。
アイツの死に様に吼え猛った第25話。
“彼”との再会を果たし、決着の舞台へと飛び立つ第26話。
すべてを突破し、すべてを終わらせる、第27話。
まるで、昨日のことのように思い返せます。長いようで短く、何より濃く熱い半年間、全27話でした。これほどの感動を、熱血を味わったのは、本当に久しぶりのことです。
確かに、穴の多さは否めません。
勢いの良さを重視するあまり、ほぼ全編において説明不足に陥ってしまっていることは、その代表的なものと言えます。最終話を、考察によって補完しなければならない時点で、名作には程遠いとも言えるかもしれません。
ですが、その勢いこそがこの作品の最大の魅力でもあります。
地中から地上へ、地上から月へ、月から銀河へ、そして銀河をすら凌駕するという凄まじいまでのスケールアップを、僅か2クールの間でやろうというのです。それこそ生半可な勢いでは、リアリティとの間に挟まれて、うそ臭く中途半端な展開になってしまっていたでしょう。
半端にではなく、徹底的にやってみせたからこそ、超高速な展開が欠点にならず、逆に魅力とまでなり得たのです。
作画も、シナリオも、構成も、音楽も、声の演技も、すべてにおいてパーフェクト。これ以上のアニメは、今後10年は出てこないのではと思えるほどに、素晴らしい作品でした。深く、深く堪能させていただきました。
製作スタッフ諸氏には、最大級の謝辞を、割れんばかりの拍手と共に送らせていただきたい気分です。本当に、お疲れさまでした。
第27話の問題点としては、
1, 第1話の冒頭部分について、まったく触れられていないこと。
2, どんな苦境に立たされようとも決して諦めることのなかったシモンが、可能性があるにもかかわらず、ニアの生存を諦めてしまったこと。
3, ブータの変身が、なかったことのように扱われていること。
4, アンチスパイラルから託された宇宙の平和を、シモンがロシウ達に丸投げしているように見えること。
などがあります。
それらについては、「グレンラガンの最終回がスッキリしない件」や、「【ネタバレ】グレンラガン第一話から見てた奴専用反省会」を読むことで解消されると思います。
ここでも一応まとめておきますと、
1, 第1話の冒頭部分は、そもそも本編部分とは繋がっていない。いわゆる“パラレルワールド”の話である。
螺旋力を思うままに行使する、かのシモンが現実のものとなれば、遠からず宇宙はスパイラルネメシスによって、滅びの運命を辿ることになっていただろう。
第1話の冒頭部分は、「起こり得る最悪の可能性」を提示するものであり、この物語は、それを回避することをテーマのひとつとしていたわけである。
2, シモンの螺旋力は、もはや史上最大と言っても過言ではない。乱用すれば、それは大なり小なり影響を及ぼす。そして、その果てには宇宙の終焉がある。
シモンは、最強であるがゆえにその力を使えない。使うわけにはいかない。
よって、彼はアンチスパイラルとの決戦に勝利した後、己の螺旋力を封じている。
たとえ最愛の人であろうと、「死んだ者は死んだ者」としてのみ扱い、螺旋力による復活などは望まない。そう描写することで、彼の覚悟の深さを暗に示しているわけである。
3, ブータとシモンは一心同体と言っていい。どんな状況下においても、シモンの隣には常にブータがいた。そのくらいに結びつきの強い1人と1匹だから、当然のように想いも共有できる。シモンにとっての答えは、ブータにとっての答えでもある。ゆえにブータは、螺旋力をもっとも効率良く行使できる人の姿を、自ら捨てたのだと考えられる。
4, シモンにとっては、螺旋力を使わないことが、そのまま宇宙を守ることに繋がる。表舞台に立たないことで、螺旋力を使う機会から極力自分を遠ざけようとしたのだと考えられる。
シモンが、穴を掘る以外に何もできない男であることは、周知の事実である。
このような感じになります。
上記を踏まえたうえで第27話を観てみますと、印象もだいぶ変わってきました。今では、素直に「いい最終回だった」と言うことができます。
といったところで、作品全体の総評に入りたいと思います。
第1話で注目し、2話3話で身を乗り出し、4話で疑問符が付き、5話で考えさせられ、6話で笑い、7、8話で名作認定した、第1部。
9、10話で陰鬱になり、11話で不死鳥の如く舞い上がり、12話で水着に悶え、13話でヨーコの笑顔に癒され、14話で燃え上がり、15話ではそれ以上に燃え上がった、第2部。
16話の総集片。
17話で急展開を迎え、18話で驚愕し、19話で絶望し、20話で少し持ち上がり、21話で急上昇し、22話で爆発した第3部。
幕間の第23話。
散っていく仲間達に涙を流した第24話。
アイツの死に様に吼え猛った第25話。
“彼”との再会を果たし、決着の舞台へと飛び立つ第26話。
すべてを突破し、すべてを終わらせる、第27話。
まるで、昨日のことのように思い返せます。長いようで短く、何より濃く熱い半年間、全27話でした。これほどの感動を、熱血を味わったのは、本当に久しぶりのことです。
確かに、穴の多さは否めません。
勢いの良さを重視するあまり、ほぼ全編において説明不足に陥ってしまっていることは、その代表的なものと言えます。最終話を、考察によって補完しなければならない時点で、名作には程遠いとも言えるかもしれません。
ですが、その勢いこそがこの作品の最大の魅力でもあります。
地中から地上へ、地上から月へ、月から銀河へ、そして銀河をすら凌駕するという凄まじいまでのスケールアップを、僅か2クールの間でやろうというのです。それこそ生半可な勢いでは、リアリティとの間に挟まれて、うそ臭く中途半端な展開になってしまっていたでしょう。
半端にではなく、徹底的にやってみせたからこそ、超高速な展開が欠点にならず、逆に魅力とまでなり得たのです。
作画も、シナリオも、構成も、音楽も、声の演技も、すべてにおいてパーフェクト。これ以上のアニメは、今後10年は出てこないのではと思えるほどに、素晴らしい作品でした。深く、深く堪能させていただきました。
製作スタッフ諸氏には、最大級の謝辞を、割れんばかりの拍手と共に送らせていただきたい気分です。本当に、お疲れさまでした。
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
天元突破グレンラガン 第27話 「天の光は全て星」
ようやく理解いたしました。
第1話の冒頭部分は、過去の幻影だったのですね。
シモンによく似たあの男が、ロージェノムなのか、それとも他の誰かなのかはわかりませんが、シモン自身でないことだけは間違いありません。
もしくは、未来に起こる出来事であるのかもしれません。
コアドリルは、シモンからギミーへと託されました。そしてきっと、ギミーもまた誰かへと託すのでしょう。そうやって、脈々と受け継がれていく道すじの何処かでは、シモンのように戦いへ身を置く者もいるでしょう。そんな“誰か”の姿が、あのように描写されたのかもしれません。
いずれにせよ、脳裏に思い描いていた最終回の姿とは、少々異なっていました。正直に申しますと、軽く落胆を覚えています。
この作品のスタッフになら、もっといいオチがつけられたと確信を持って言えるだけに、この結果は少々残念です。
とはいえ、第1話冒頭部分との繋がりを考えなければ、それなりに良い最終回だったと言えると思います。
王道的な最後を迎えるであろうことは想像に難くありませんでしたが、実際にその通りの最終回となりました。
アンチスパイラルの本拠地へと乗り込んだシモン達は、仲間すべての意識をひとつに束ね、銀河をも凌駕する“天元突破グレンラガン”となります。
対するアンチスパイラルは、それと酷似した形態を自ら取ります。同一の条件下で完封することにより、より深い絶望を与えようとしているのです。
銀河を物体のように扱い、投げ付けたり盾にしたりといったような無茶苦茶が通るのは、そこが意思の力によって物理法則さえ捻じ曲げられる空間だからです。その恩恵として、首だけだったロージェノムも、仮初めとはいえ肉体を得ることができていました。
アンチスパイラルの持つ強大な意思の力の前に、天元突破グレンラガンは手も足も出ません。ただ圧倒され続け、果てには地球への道までが開いてしまいます。
その道へ手を伸ばそうとするアンチスパイラルでしたが、それを許すシモン達ではありません。守るべきものを視界にとらえたことで、それまで以上の更なる力を発揮し始めます。
宇宙の終焉を防ぐために自ら進化を止め、肉体を縛り、意思だけの存在と化したアンチスパイラルは、螺旋族に対して妄執とでも言うべき感情を抱いていました。
彼らは、螺旋族として奔放に羽ばたこうとするシモン達を、激しく憎みます。自ら肉体を縛り、醜い姿のまま生き続けることを選んだ彼らには、シモン達の生き方が許せなかったのでしょう。
宇宙の終焉を防ぐために、あえて道を閉ざしたアンチスパイラルの生き方は、誰が責められるものでもありません。彼らは、絶望の深淵から僅かな希望を拾い上げ、それにすがっただけなのですから。
ですがシモンは、それがお前たちの限界だと切り返します。「俺は違う、俺達は違う、自らも宇宙も守ってみせる」と、確固たる決意を胸に、声の限りに叫びます。
その叫びに呼応し、死地へと旅立たんとする男がいました。
かつての敵、そして今の戦友。螺旋族の戦士、ロージェノムです。
愛機ラゼンガンを駆り、宇宙開闢にも匹敵する敵の攻撃を受け止めた彼は、量子分解して消えていく寸前に、シモンへと置き土産を残していきました。
彼の作り上げた巨大なドリルを吸収し、更なる進化を遂げたシモン達は、すべてを賭けた最後の勝負へと打って出ます。
そうした捨て身の一撃が、堅牢極まるアンチスパイラルへと、ついに届きます。「ならば、守ってみせろよ」と捨て台詞を残し、それまでの狂気が嘘のように、アンチスパイラルは静かに消えていきました。
最後の戦いを終えたシモン達は、地球への帰路に着きます。
帰還したニアへ送られたのは、ココ爺手製のウエディングドレスでした。
それを着て結婚式を挙げる、シモンとニア。
幸せの絶頂にあるかのように見えた2人は、実は既に永別へと向かっていました。
身体の端から消えていくニア。それを前に、慌てふためくでもなく静かに見送るシモン。アンチスパイラルによって生み出された仮想生命であるニアは、彼らが滅びた時点で共に消える運命にありました。
戸惑いを隠せない仲間達に、シモンはこれでいいと静かに告げます。
そうしてコアドリルをギミーに託したシモンは、「俺は穴掘りシモンだ。後にできた道のことは、他の奴に任せる」と、1人旅立って行きました。
それから数十年の歳月が経過し、かつての仲間達はそれぞれの人生を送っていました。
ある者は子供達と共に、ある者は国を治め、ある者は螺旋の戦士として生きている中、シモンもまた己の道を歩み続けていました。
いつか自分もグレンラガンに乗って、空の向こうへ行けるかと問う少年に、「行けるとも。天の光は全て星だ」と応えるシモン。
その目は、仲間の下を去ったその日と同じように、希望の光を湛えたままでした。
個人的には納得のいく最終回とは言えませんでしたが、物語としては綺麗にまとまったと思います。そういう意味では、いい最終回だったと言えるでしょう。
あと、是非とも特筆しておきたいのが、上川隆也さん演じるアンチスパイラルについてです。
それまでの淡々とした演技から一転し、鬼気迫るまでの熱演ぶりでした。あの凄まじいまでの執念を演じきれる人は、本職の声優さんにもそうはいないでしょう。
最後の戦いが、あれだけ迫力に満ちたものとなったのは、氏の熱演があったからこそだと思います。感服いたしました。
総評は、長くなりそうですので、後日改めて書こうと思っています。
第1話の冒頭部分は、過去の幻影だったのですね。
シモンによく似たあの男が、ロージェノムなのか、それとも他の誰かなのかはわかりませんが、シモン自身でないことだけは間違いありません。
もしくは、未来に起こる出来事であるのかもしれません。
コアドリルは、シモンからギミーへと託されました。そしてきっと、ギミーもまた誰かへと託すのでしょう。そうやって、脈々と受け継がれていく道すじの何処かでは、シモンのように戦いへ身を置く者もいるでしょう。そんな“誰か”の姿が、あのように描写されたのかもしれません。
いずれにせよ、脳裏に思い描いていた最終回の姿とは、少々異なっていました。正直に申しますと、軽く落胆を覚えています。
この作品のスタッフになら、もっといいオチがつけられたと確信を持って言えるだけに、この結果は少々残念です。
とはいえ、第1話冒頭部分との繋がりを考えなければ、それなりに良い最終回だったと言えると思います。
王道的な最後を迎えるであろうことは想像に難くありませんでしたが、実際にその通りの最終回となりました。
アンチスパイラルの本拠地へと乗り込んだシモン達は、仲間すべての意識をひとつに束ね、銀河をも凌駕する“天元突破グレンラガン”となります。
対するアンチスパイラルは、それと酷似した形態を自ら取ります。同一の条件下で完封することにより、より深い絶望を与えようとしているのです。
銀河を物体のように扱い、投げ付けたり盾にしたりといったような無茶苦茶が通るのは、そこが意思の力によって物理法則さえ捻じ曲げられる空間だからです。その恩恵として、首だけだったロージェノムも、仮初めとはいえ肉体を得ることができていました。
アンチスパイラルの持つ強大な意思の力の前に、天元突破グレンラガンは手も足も出ません。ただ圧倒され続け、果てには地球への道までが開いてしまいます。
その道へ手を伸ばそうとするアンチスパイラルでしたが、それを許すシモン達ではありません。守るべきものを視界にとらえたことで、それまで以上の更なる力を発揮し始めます。
宇宙の終焉を防ぐために自ら進化を止め、肉体を縛り、意思だけの存在と化したアンチスパイラルは、螺旋族に対して妄執とでも言うべき感情を抱いていました。
彼らは、螺旋族として奔放に羽ばたこうとするシモン達を、激しく憎みます。自ら肉体を縛り、醜い姿のまま生き続けることを選んだ彼らには、シモン達の生き方が許せなかったのでしょう。
宇宙の終焉を防ぐために、あえて道を閉ざしたアンチスパイラルの生き方は、誰が責められるものでもありません。彼らは、絶望の深淵から僅かな希望を拾い上げ、それにすがっただけなのですから。
ですがシモンは、それがお前たちの限界だと切り返します。「俺は違う、俺達は違う、自らも宇宙も守ってみせる」と、確固たる決意を胸に、声の限りに叫びます。
その叫びに呼応し、死地へと旅立たんとする男がいました。
かつての敵、そして今の戦友。螺旋族の戦士、ロージェノムです。
愛機ラゼンガンを駆り、宇宙開闢にも匹敵する敵の攻撃を受け止めた彼は、量子分解して消えていく寸前に、シモンへと置き土産を残していきました。
彼の作り上げた巨大なドリルを吸収し、更なる進化を遂げたシモン達は、すべてを賭けた最後の勝負へと打って出ます。
そうした捨て身の一撃が、堅牢極まるアンチスパイラルへと、ついに届きます。「ならば、守ってみせろよ」と捨て台詞を残し、それまでの狂気が嘘のように、アンチスパイラルは静かに消えていきました。
最後の戦いを終えたシモン達は、地球への帰路に着きます。
帰還したニアへ送られたのは、ココ爺手製のウエディングドレスでした。
それを着て結婚式を挙げる、シモンとニア。
幸せの絶頂にあるかのように見えた2人は、実は既に永別へと向かっていました。
身体の端から消えていくニア。それを前に、慌てふためくでもなく静かに見送るシモン。アンチスパイラルによって生み出された仮想生命であるニアは、彼らが滅びた時点で共に消える運命にありました。
戸惑いを隠せない仲間達に、シモンはこれでいいと静かに告げます。
そうしてコアドリルをギミーに託したシモンは、「俺は穴掘りシモンだ。後にできた道のことは、他の奴に任せる」と、1人旅立って行きました。
それから数十年の歳月が経過し、かつての仲間達はそれぞれの人生を送っていました。
ある者は子供達と共に、ある者は国を治め、ある者は螺旋の戦士として生きている中、シモンもまた己の道を歩み続けていました。
いつか自分もグレンラガンに乗って、空の向こうへ行けるかと問う少年に、「行けるとも。天の光は全て星だ」と応えるシモン。
その目は、仲間の下を去ったその日と同じように、希望の光を湛えたままでした。
個人的には納得のいく最終回とは言えませんでしたが、物語としては綺麗にまとまったと思います。そういう意味では、いい最終回だったと言えるでしょう。
あと、是非とも特筆しておきたいのが、上川隆也さん演じるアンチスパイラルについてです。
それまでの淡々とした演技から一転し、鬼気迫るまでの熱演ぶりでした。あの凄まじいまでの執念を演じきれる人は、本職の声優さんにもそうはいないでしょう。
最後の戦いが、あれだけ迫力に満ちたものとなったのは、氏の熱演があったからこそだと思います。感服いたしました。
総評は、長くなりそうですので、後日改めて書こうと思っています。
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
天元突破グレンラガン 第6話解放版 「見てえものは見てえんだ!!」
「男の道とはなんだ、シモン?
山あり谷ありロマンありだろ。
お前はまだ、本当の山を見ちゃいないんだぜ。
…肩までじゃなぁ。
なぁ! 見たくないかい? 美しい山や、きわどい谷をよ!」

真面目な顔をして、格好良いことを言っているように見えますが、要は覗きがしたいわけです。
さすがはアニキ、女湯を覗こうという時にさえ熱いです。いえむしろ、覗きだからこそ熱いのかもしれません。
大人の事情によって、急遽差し替えとなったTV版第6話「てめえら全員湯あたりしやがれ!!」。
DVD第3巻では、その幻の第6話、「見てえもんは見てえんだ!!」が、TV版第6話と共に収録されています。
「解放版」なる前置きが目を惹くこの裏第6話、ストーリーの中心になりますのは、そのものずばり「覗き」であります。

Aパートでは大した変化もなく、TV放送版と同じ展開をなぞっていきます。
そういえば、ココ爺の初登場もこの回でしたね。

拗ねるヨーコは可愛いです。
そして、Bパート。
ここから変化が出てきます。
「あぁっ! ちょっと~、変なとこ触るのやめてよ」
「だってヨーコの胸触りがいがありそうなんだも~ん」
「えぇっ? キヨウには負けるよぉ」
「ん~、ヨーコはカタチが良いのよ♪」
「いいなぁ2人とも。オレなんかこんなだぜ~」
「ねぇねぇ、ダリーはぁ?」
「大丈夫よ。ダリーちゃんは、これからボンボン大きくなるんだから」
「ぼんぼん?」
「そうそう、ボンボンふくらんで、ボーンって、爆発しちゃうかもね~♪」

爆発したのは2人の耳の方でした。
このような会話を聞かされて、黙っていられるカミナではありません。男のフロンティアを目指し、一路歩を進めます。

しかし届きません。
男湯と女湯の間には、天を突かんばかりに高くそびえ立つ、巨大な壁があったのです。比喩でも何でもなく、本当に高いですこの壁。

壁の穴を探せというカミナの言葉に従うダリーでしたが、どうやら違う穴を見つけてしまったようです。
あまりの痛さに飛び上がり、その刹那に女湯を覗き見ることができたシモン。
しかしその事実は、隣の男の闘志をより高めさせてしまったのです。
尻を差し出し、「よぉしギミー! 俺の尻を突けぇっ!」と絶叫するカミナでしたが、その時ギミーは女湯の方へと召喚されていました。
「あぁん♪」
「カワイイ♪」
「はぁい、大切なトコ、洗いましょうねぇ♪」
「おぉぉ、気持ちいい~」
この事実に、更に闘志を高める男が1人。もはや暴走寸前のカミナは、シモンのドリルを奪い取り、壁を突き破らんと画策します。
それを制止しようとするシモンに対し、最初の台詞へと繋がるのです。
明らかに間違った“男の道”を説かれ、しかもそれを鵜呑みにしてしまったシモンは、あろうことか、己の天を突き破るドリルでもって、女湯を覗くために、壁へ穴を掘り始めます。
ほどなく貫通した、その小さな穴から聞こえてきたのは、キヨウ達がカミナをダシにヨーコをからかい、そしてシモンをこき下ろす声でした。
「まだまだ子供で、主体性がない」
それは、言われても仕方のない言葉です。この頃のシモンは、弱気な部分ばかりが表出しており、お世辞にも頼りがいのある風には見えていませんでした。
ですが、事実であっても傷つくことには変わりがありません。声もなく涙をこぼすシモンでしたが、そこへ救いの言葉が差し伸べられます。

「でも、もう少し頑張ればいい男になるかも。
普段は全然冴えないけど、いざとなると意外に活躍するんだよね。
わたし、結構信頼してるかも」
その言葉で我に返り、掘った穴をそっと元通りに埋めるシモン。
「諦めたのか?」と問うカミナの声にも、気が抜けたような返事をするのみでした。
だがしかし。
我らの愛するグレン団、不撓不屈の鬼リーダーは、たとえシモンがやる気を無くそうとも、1人でもやり遂げる男でした。

絶壁に等しい巨大な壁を制覇し、その頂点にて高笑いをキメるカミナ。これが、これこそがやり遂げた男の姿です。
どう見ても正義の味方には見えません。左下など、完全に悪役です。
と、ここで温泉旅館がその正体をあらわにします。
温泉旅館とは仮の姿。その実体は、なんとガンメンだったのです。今までのことはつまり、獣人達の罠だったというわけですね。
このあたりは、TV放送版と同じ展開です。
すぐさまグレンラガンへ搭乗して戦おうとするシモンとカミナでしたが、ここでヨーコ達が人質に捕られたことが明かされます。

これは、なんと言えばいいのでしょう。どう見てもモザイクです。
敵に女子供が人質に捕られ、重大な危機に陥っているはずなのに、この緊張感の無さは、一体何なのでしょう。
そして敵は、「このモザイクを外してほしかったら、今すぐそいつから降りるんだね!」と要求してきます。人質の身柄と交換ではないんですね。それ以前に、カミナ達にもモザイクは見えているんですね。
その要求を皆が論外と切り捨てる中、ただ1人、真に受けた者がいました。
そうです。あの男です。

モザイクのために、自分の、そして仲間の命までをも危険に晒すような男が、かつて存在したでしょうか。
彼こそ、カミナこそ真に“漢”と呼ばれるに相応しい人物だと思います。
あまりの超展開に、アニキべったりのあのシモンまでもが「バカ…!」と呟いてしまいました。そのことだけで、この状況がどれほど尋常でないかがわかろうというものです。

「ふざけるなぁぁぁぁ!!」
夜の闇を切り裂いて、アニキの怒号が響き渡ります。敵の獣人は何1つ嘘を言っていないので、怒るのは筋違いとも言えるのですが、グレンを降りまでしてのこの結果に、そう易々と納得できようはずもありません。
荒ぶる心のままに合体を宣言したカミナでしたが、時既に遅く、グレンは敵に奪われた後でした。
温泉型ガンメンに取り付き、ココ爺の助けを借りて中への進入を果たしたカミナ。
しかしそこでは、思わぬ出来事が彼を待っていたのです。

相対速度までをも利用したそのストレートは、カミナを仕留めるに十分な威力を持っていました。
まぁそりゃあ殴られますよね。モザイクのためにグレンを降りたとか、笑い話の領域ですから。殴られるだけで済んだのは、むしろ幸運と言えるでしょう。

「見てえものは見てえんだ!!」
ヨーコのお仕置きに対し、カミナの発したこの台詞。
アホです。紛うことなきアホです。ここまでアホだと、いっそ清々しいくらいです。

「だったらそう言えばいいじゃん!
そんなに見たけりゃいつでも見せてあげたわよ!!」
こちらはこちらで、違う意味でアホです。爆弾発言もいいところです。
ですが、その後慌てるヨーコの姿は、大変に可愛らしいものでした。
また、もしこの解放版がTVで放送されていたなら、この部分は第8話への複線の1つになっていたでしょう。
気を取り直した一向は、温泉型ガンメンの機関室を占拠することに成功します。
ですが、そこで敵の奥の手が姿を見せるのです。

一見するとタオルに見えるそれはしかし、リモコン操作によって強烈に締め付け、骨の1本や2本はたやすくへし折ってしまうという、恐ろしい武器でした。ヨーコ達は動きを封じられ、自由に言葉を発することもままなりません。
敵の獣人は「螺旋王」の名を口にし、敵の親玉がついに明らかとなり、会話の上ではシリアス全開なのにもかかわらず、この溢れんばかりのバカバカしさは、一体どういうことなのでしょう。
ですが、あえて言いましょう。カミナは、私達は、こういう展開をこそ待っていたのだと。

ギミーが敵のリモコンをうまくかすめ取り、ヨーコ達への締め付けは解消されます。
しかしそれでもカミナは、声高に叫び続けます。
「ギミー! もっと回せ!
何してる早く回せ!
男なら回さんでどうする! 回せ回せ回せぇっ!!」
アニキ必死すぎです。
と申しますより、今回のアニキは全編通して本当に必死です。あまりに必死すぎて、感動すら覚えるほどです。
下手をすると、第8話のあのシーンよりも必死に見えるのです。それほどまでに、自らの命と仲間の未来をも凌駕するかもしれないほどに、彼は見たがっているのです。

そして、彼をそれほどまでに駆り立てたものが、私達が待ち望んだものが、ついに露になる時が来ました。
純白のタオルに包まれたその中身が如何なるものであるのかを確かめる時が、ついに来たのです。

「不都合もへったくれもねぇぇ!!
てめえらは、人の心を!
男の魂の昂ぶりというものを、土足で踏みにじり
ボキリと折りやがったぁぁ!!
てめえら全員、地獄の果てまで追っ掛けて
百万回でも殺してやらぁ!!」
期待すれば裏切られ、また気を持たせておいて、やっぱり裏切られ。この仕打ちには、胸中で密かに涙を流さずにはいられません。
カミナの怒りももっともと言えますが、これほどまでに残酷な裏切りを、繰り返し受けてしまった彼の心中は、怒りよりもなお深い悲しみに満ちていたことでしょう。
この後の展開は、TV版と同じです。「男の魂炸裂斬り」によって、温泉型ガンメンを獣人もろともに撃破し、一件落着となります。

「おはようございます」
最後はやはり、このシーンです。
TV版では何ということのなかったシーンでしたが、不思議なもので、あれだけ長い前置きの後だと、妙に感慨深く感じてしまいます。カミナとしては、これによって労が報われた形にもなり、本当の意味での一件落着を迎えたと言えるでしょう。
簡単にですが、総評を。
「解放版」と銘打たれてはいますが、7割くらいがTV版と同じで、新規カットはそれほど多くありません。
ですが、アホな方向にやたら男らしいカミナを拝むことができましたし、第6話が元々ぶっ飛んだ回だったということもわかりました。
とにかく勢い重視で、テンポはひたすらに良かったです。それこそ、視聴者がついていけるギリギリくらいの勢いでした。
しかし、何より良かったのは、サービスカットがそれなりに充実していたことです。視覚的にはそれほどでもありませんでしたが、聴覚によるところが少なからずあり、総合的に見るとなかなかのレベルに達していたのではないかと思います。
とはいえ、このくらいならTVでも放送できたのではとも思うのですが、日曜朝という時間帯を考えると、アウトだったのかもしれません。
まとめますと、特典としては十分な内容だと思います。元の第6話から破綻していないところも良いです。
これを目当てにDVDを購入するのはお勧めしませんが、ファンがおまけとして期待する分には、大いにアリだと思います。

天元突破グレンラガン3
山あり谷ありロマンありだろ。
お前はまだ、本当の山を見ちゃいないんだぜ。
…肩までじゃなぁ。
なぁ! 見たくないかい? 美しい山や、きわどい谷をよ!」

真面目な顔をして、格好良いことを言っているように見えますが、要は覗きがしたいわけです。
さすがはアニキ、女湯を覗こうという時にさえ熱いです。いえむしろ、覗きだからこそ熱いのかもしれません。
大人の事情によって、急遽差し替えとなったTV版第6話「てめえら全員湯あたりしやがれ!!」。
DVD第3巻では、その幻の第6話、「見てえもんは見てえんだ!!」が、TV版第6話と共に収録されています。
「解放版」なる前置きが目を惹くこの裏第6話、ストーリーの中心になりますのは、そのものずばり「覗き」であります。

Aパートでは大した変化もなく、TV放送版と同じ展開をなぞっていきます。
そういえば、ココ爺の初登場もこの回でしたね。

拗ねるヨーコは可愛いです。
そして、Bパート。
ここから変化が出てきます。
「あぁっ! ちょっと~、変なとこ触るのやめてよ」
「だってヨーコの胸触りがいがありそうなんだも~ん」
「えぇっ? キヨウには負けるよぉ」
「ん~、ヨーコはカタチが良いのよ♪」
「いいなぁ2人とも。オレなんかこんなだぜ~」
「ねぇねぇ、ダリーはぁ?」
「大丈夫よ。ダリーちゃんは、これからボンボン大きくなるんだから」
「ぼんぼん?」
「そうそう、ボンボンふくらんで、ボーンって、爆発しちゃうかもね~♪」

爆発したのは2人の耳の方でした。
このような会話を聞かされて、黙っていられるカミナではありません。男のフロンティアを目指し、一路歩を進めます。

しかし届きません。
男湯と女湯の間には、天を突かんばかりに高くそびえ立つ、巨大な壁があったのです。比喩でも何でもなく、本当に高いですこの壁。

壁の穴を探せというカミナの言葉に従うダリーでしたが、どうやら違う穴を見つけてしまったようです。
あまりの痛さに飛び上がり、その刹那に女湯を覗き見ることができたシモン。
しかしその事実は、隣の男の闘志をより高めさせてしまったのです。
尻を差し出し、「よぉしギミー! 俺の尻を突けぇっ!」と絶叫するカミナでしたが、その時ギミーは女湯の方へと召喚されていました。
「あぁん♪」
「カワイイ♪」
「はぁい、大切なトコ、洗いましょうねぇ♪」
「おぉぉ、気持ちいい~」
この事実に、更に闘志を高める男が1人。もはや暴走寸前のカミナは、シモンのドリルを奪い取り、壁を突き破らんと画策します。
それを制止しようとするシモンに対し、最初の台詞へと繋がるのです。
明らかに間違った“男の道”を説かれ、しかもそれを鵜呑みにしてしまったシモンは、あろうことか、己の天を突き破るドリルでもって、女湯を覗くために、壁へ穴を掘り始めます。
ほどなく貫通した、その小さな穴から聞こえてきたのは、キヨウ達がカミナをダシにヨーコをからかい、そしてシモンをこき下ろす声でした。
「まだまだ子供で、主体性がない」
それは、言われても仕方のない言葉です。この頃のシモンは、弱気な部分ばかりが表出しており、お世辞にも頼りがいのある風には見えていませんでした。
ですが、事実であっても傷つくことには変わりがありません。声もなく涙をこぼすシモンでしたが、そこへ救いの言葉が差し伸べられます。

「でも、もう少し頑張ればいい男になるかも。
普段は全然冴えないけど、いざとなると意外に活躍するんだよね。
わたし、結構信頼してるかも」
その言葉で我に返り、掘った穴をそっと元通りに埋めるシモン。
「諦めたのか?」と問うカミナの声にも、気が抜けたような返事をするのみでした。
だがしかし。
我らの愛するグレン団、不撓不屈の鬼リーダーは、たとえシモンがやる気を無くそうとも、1人でもやり遂げる男でした。

絶壁に等しい巨大な壁を制覇し、その頂点にて高笑いをキメるカミナ。これが、これこそがやり遂げた男の姿です。
どう見ても正義の味方には見えません。左下など、完全に悪役です。
と、ここで温泉旅館がその正体をあらわにします。
温泉旅館とは仮の姿。その実体は、なんとガンメンだったのです。今までのことはつまり、獣人達の罠だったというわけですね。
このあたりは、TV放送版と同じ展開です。
すぐさまグレンラガンへ搭乗して戦おうとするシモンとカミナでしたが、ここでヨーコ達が人質に捕られたことが明かされます。

これは、なんと言えばいいのでしょう。どう見てもモザイクです。
敵に女子供が人質に捕られ、重大な危機に陥っているはずなのに、この緊張感の無さは、一体何なのでしょう。
そして敵は、「このモザイクを外してほしかったら、今すぐそいつから降りるんだね!」と要求してきます。人質の身柄と交換ではないんですね。それ以前に、カミナ達にもモザイクは見えているんですね。
その要求を皆が論外と切り捨てる中、ただ1人、真に受けた者がいました。
そうです。あの男です。

モザイクのために、自分の、そして仲間の命までをも危険に晒すような男が、かつて存在したでしょうか。
彼こそ、カミナこそ真に“漢”と呼ばれるに相応しい人物だと思います。
あまりの超展開に、アニキべったりのあのシモンまでもが「バカ…!」と呟いてしまいました。そのことだけで、この状況がどれほど尋常でないかがわかろうというものです。

「ふざけるなぁぁぁぁ!!」
夜の闇を切り裂いて、アニキの怒号が響き渡ります。敵の獣人は何1つ嘘を言っていないので、怒るのは筋違いとも言えるのですが、グレンを降りまでしてのこの結果に、そう易々と納得できようはずもありません。
荒ぶる心のままに合体を宣言したカミナでしたが、時既に遅く、グレンは敵に奪われた後でした。
温泉型ガンメンに取り付き、ココ爺の助けを借りて中への進入を果たしたカミナ。
しかしそこでは、思わぬ出来事が彼を待っていたのです。

相対速度までをも利用したそのストレートは、カミナを仕留めるに十分な威力を持っていました。
まぁそりゃあ殴られますよね。モザイクのためにグレンを降りたとか、笑い話の領域ですから。殴られるだけで済んだのは、むしろ幸運と言えるでしょう。

「見てえものは見てえんだ!!」
ヨーコのお仕置きに対し、カミナの発したこの台詞。
アホです。紛うことなきアホです。ここまでアホだと、いっそ清々しいくらいです。

「だったらそう言えばいいじゃん!
そんなに見たけりゃいつでも見せてあげたわよ!!」
こちらはこちらで、違う意味でアホです。爆弾発言もいいところです。
ですが、その後慌てるヨーコの姿は、大変に可愛らしいものでした。
また、もしこの解放版がTVで放送されていたなら、この部分は第8話への複線の1つになっていたでしょう。
気を取り直した一向は、温泉型ガンメンの機関室を占拠することに成功します。
ですが、そこで敵の奥の手が姿を見せるのです。

一見するとタオルに見えるそれはしかし、リモコン操作によって強烈に締め付け、骨の1本や2本はたやすくへし折ってしまうという、恐ろしい武器でした。ヨーコ達は動きを封じられ、自由に言葉を発することもままなりません。
敵の獣人は「螺旋王」の名を口にし、敵の親玉がついに明らかとなり、会話の上ではシリアス全開なのにもかかわらず、この溢れんばかりのバカバカしさは、一体どういうことなのでしょう。
ですが、あえて言いましょう。カミナは、私達は、こういう展開をこそ待っていたのだと。

ギミーが敵のリモコンをうまくかすめ取り、ヨーコ達への締め付けは解消されます。
しかしそれでもカミナは、声高に叫び続けます。
「ギミー! もっと回せ!
何してる早く回せ!
男なら回さんでどうする! 回せ回せ回せぇっ!!」
アニキ必死すぎです。
と申しますより、今回のアニキは全編通して本当に必死です。あまりに必死すぎて、感動すら覚えるほどです。
下手をすると、第8話のあのシーンよりも必死に見えるのです。それほどまでに、自らの命と仲間の未来をも凌駕するかもしれないほどに、彼は見たがっているのです。

そして、彼をそれほどまでに駆り立てたものが、私達が待ち望んだものが、ついに露になる時が来ました。
純白のタオルに包まれたその中身が如何なるものであるのかを確かめる時が、ついに来たのです。

「不都合もへったくれもねぇぇ!!
てめえらは、人の心を!
男の魂の昂ぶりというものを、土足で踏みにじり
ボキリと折りやがったぁぁ!!
てめえら全員、地獄の果てまで追っ掛けて
百万回でも殺してやらぁ!!」
期待すれば裏切られ、また気を持たせておいて、やっぱり裏切られ。この仕打ちには、胸中で密かに涙を流さずにはいられません。
カミナの怒りももっともと言えますが、これほどまでに残酷な裏切りを、繰り返し受けてしまった彼の心中は、怒りよりもなお深い悲しみに満ちていたことでしょう。
この後の展開は、TV版と同じです。「男の魂炸裂斬り」によって、温泉型ガンメンを獣人もろともに撃破し、一件落着となります。

「おはようございます」
最後はやはり、このシーンです。
TV版では何ということのなかったシーンでしたが、不思議なもので、あれだけ長い前置きの後だと、妙に感慨深く感じてしまいます。カミナとしては、これによって労が報われた形にもなり、本当の意味での一件落着を迎えたと言えるでしょう。
簡単にですが、総評を。
「解放版」と銘打たれてはいますが、7割くらいがTV版と同じで、新規カットはそれほど多くありません。
ですが、アホな方向にやたら男らしいカミナを拝むことができましたし、第6話が元々ぶっ飛んだ回だったということもわかりました。
とにかく勢い重視で、テンポはひたすらに良かったです。それこそ、視聴者がついていけるギリギリくらいの勢いでした。
しかし、何より良かったのは、サービスカットがそれなりに充実していたことです。視覚的にはそれほどでもありませんでしたが、聴覚によるところが少なからずあり、総合的に見るとなかなかのレベルに達していたのではないかと思います。
とはいえ、このくらいならTVでも放送できたのではとも思うのですが、日曜朝という時間帯を考えると、アウトだったのかもしれません。
まとめますと、特典としては十分な内容だと思います。元の第6話から破綻していないところも良いです。
これを目当てにDVDを購入するのはお勧めしませんが、ファンがおまけとして期待する分には、大いにアリだと思います。

天元突破グレンラガン3
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
ニコニコ動画の「天元突破グレンラガン」MAD 7回目
7回目です。
過去回→1回目、2回目、3回目、4回目、5回目、6回目
【MAD】天元突破グレンラガン - ヴィラルのズンドコ節
ヴィラルが仲間になっていない頃に作られたMADです。
微妙に合っているのが、何とも言えない味となっています。
天元突破グレンラガン OP フルバージョン 宿命合体編
空色デイズのフルバージョンを使用し、第1、第2部オープニングと第3、第4部オープニングを合体させたMADです。
「宿命合体」の副題通り、間奏を飾るのはあのシーンです。
【大グレン団】 天元突破グレンラガン 『未来への咆哮』 【告別式】
ジョーガン、バリンボー達の追悼MADです。
この曲を使用したMADはいつか出てくるだろうと思っていましたが、まさにドンピシャなタイミングでの制作、公開となりました。
グレンラガン【MAD】スピンオフ KITAN:Requiem 曲Go For It !
キタン追悼MADです。
編曲が神懸かっています。
[MAD] 天元突破グレンラガン 「 どりる of the heart 」
第2部から第4部26話、最終回直前までをまとめた総集編的なMADです。
後半の編集が特に素晴らしいです。
天元突破グレンラガン another op - 覚醒ヒロイズム -
三流職人氏の新作です。
「オープニングを再現する」という方向性は変わらないままに、よりアレンジの効いた作品に仕上がっています。
過去回→1回目、2回目、3回目、4回目、5回目、6回目
【MAD】天元突破グレンラガン - ヴィラルのズンドコ節
ヴィラルが仲間になっていない頃に作られたMADです。
微妙に合っているのが、何とも言えない味となっています。
天元突破グレンラガン OP フルバージョン 宿命合体編
空色デイズのフルバージョンを使用し、第1、第2部オープニングと第3、第4部オープニングを合体させたMADです。
「宿命合体」の副題通り、間奏を飾るのはあのシーンです。
【大グレン団】 天元突破グレンラガン 『未来への咆哮』 【告別式】
ジョーガン、バリンボー達の追悼MADです。
この曲を使用したMADはいつか出てくるだろうと思っていましたが、まさにドンピシャなタイミングでの制作、公開となりました。
グレンラガン【MAD】スピンオフ KITAN:Requiem 曲Go For It !
キタン追悼MADです。
編曲が神懸かっています。
[MAD] 天元突破グレンラガン 「 どりる of the heart 」
第2部から第4部26話、最終回直前までをまとめた総集編的なMADです。
後半の編集が特に素晴らしいです。
天元突破グレンラガン another op - 覚醒ヒロイズム -
三流職人氏の新作です。
「オープニングを再現する」という方向性は変わらないままに、よりアレンジの効いた作品に仕上がっています。
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック
天元突破グレンラガン 第26話 「行くぜダチ公」
ゾーシィ、キッド、アイラック、マッケン、ジョーガン、バリンボー。
そして、キタン。
何一つ愚痴るでもなく、「助けたいから助けるんだ」と、笑いを浮かべて死んでいった仲間達。
その遺志を胸に、いざ反撃開始と相成ります。
超銀河グレンラガンの戦闘能力は実に凄まじく、自身の数倍、地球ほどもある敵巨大戦艦を相手に、互角どころか逆に圧倒する勢いです。グレンブーメランによる超銀河大烈斬によって、まさしく星を薙ぎ払うかの如く、敵戦艦を駆逐していきます。
しかし、敵もさるもの。確率を操る兵装によって、グレンラガンの螺旋フィールドを巧みに突き抜け、攻撃を加えてきます。
そして今度は、螺旋力の真実を語り出し、降伏を迫ってきます。
螺旋力は、宇宙と生命を繋ぐ力であり、銀河の成長は生命の成長と比例します。
生命は、より螺旋の力を得るための形を求めて発達し、進化しました。それが、「人間の形」です。
しかし、その果てには螺旋力を制御しきれなくなり、生命のすべてが銀河となってしまいます。過剰銀河は互いに食い潰しあい、ひとつの巨大なブラックホールとなって、宇宙は無へと返ります。それこそが、「スパイラルネメシス」です。
呆然となるシモンを、「アンチスパイラルのハッタリだ!」と叱咤するヴィラルでしたが、驚くことに、ロージェノムが「真実だ」と肯定します。
今や人類最強の螺旋力の持ち主となったシモンには、アンチスパイラルの言葉が嘘でないことが、直感的に理解できたのです。
ですが、ロージェノムはこうも言います。「真実はもうひとつある」と。
「ニアがお前を待っている。
地球が、螺旋族が滅ぼされぬよう、耐えているのだ」と。
その言葉に、「ああ、そうだ、その通りだとも!」と、力強く応えるシモン。
今の彼には、沢山の仲間がいます。彼が心を折ろうとしても、そうなる前に必ず仲間が支えてくれるのです。
「どっちも守る!
女も、宇宙も、どっちもな!」
決意を新たに、戦いを再開します。
敵は今度は、時空の隙間に姿を隠してきます。
「時間軸の中を揺れながら襲ってくる」というロージェノムの言葉からして、ごく近い過去と未来までの時間と確率を操作して、対象に接近する技術と思われます。匹敵するには、こちらも時間を操る兵装をもって当たらなければなりません。
そして、その兵装が超銀河グレンラガンには搭載されていました。
時間軸を操作し狙いを定め、メイルシュトローム砲、メガボルテックスキャノン、各部砲門を全解放。無量大数の敵艦隊を、根こそぎ駆逐します。
たまらず時空の狭間から姿を現した敵艦隊の旗艦を、お馴染みの必殺技、「超銀河・ギガドリルブレイク」によって粉砕し、シモン達は一時の勝利を得ます。
フェイクが消えたことで、今度こそニアの下へワープできるようになる、そのはずでした。
あるはずのない、しかし確かに存在していた選択肢の名残り。選ばれず、消えて無くなった選択肢の数々が、今ここでシモン達に牙を剥きます。
「もしかするとこうなっていたかもしれない世界」、一度認識してしまえば、思考が続く限り決して抜け出せない魔の螺旋。
敵の精神攻撃です。
人が人の形をしている限り、この攻撃から逃れるすべはありません。
唯一の例外は、人の形から外れたブータとロージェノムのみ。
単身乗り込んできたアンチスパイラルは、自力では動くことさえ出来ないロージェノムへ狙いを定め、攻撃せんとしていました。
それを阻止しようと飛ぶブータ。
これ好機と螺旋力を込め、吼え猛るロージェノム。
アンチスパイラルの攻撃との間で渦巻いた、ロージェノムの螺旋力は、思わぬ変化をブータへもたらします。
第1話冒頭に登場していた副官の姿へと、最終話を目前にしてついに変化させたのです。
いえそれは、もはや変化ではありません。
螺旋の力を最も効率的に操れる形状への、自立的な「進化」です。
常にシモンの隣にあって、傍らで彼を支え続けたブータが、彼の相棒たるに相応しい姿へと、ロージェノムの力を借りて、自ら進化させたのです。
ですがそれは、敵の策中に飛び込むも同然の行いでした。
人の形を得てしまったブータは、自然敵の精神攻撃へとらわれることになります。
まさに万事休す。シモン達が夢の世界で朽ち果てていくのを、もはや待つだけかと思われた、その時。
あの男が、帰ってきます。
シモンが迷った時、彼はいつも道を指し示してくれました。
そのやり方には荒っぽいものもありましたが、いつも的確でした。
シモンは彼を信じ、彼もまたシモンを信じていました。
シモンは彼を「アニキ」と呼び、彼はシモンを「相棒」と呼び、去り際には「ダチ公」と呼んで、逝きました。
カミナ。
グレン団の、かつてのリーダー。
今のシモンを形作らせたあの男が、シモンのピンチに帰ってきました。
カミナは、腑抜けの偽カミナを石ころと断じ、胸元にあったはずのものを手探るシモンに、「お前のドリルはココだ!」と胸の内を指し示します。そして問い掛けるのです。「お前のドリルは何のためにある?」と。
偽カミナを殴り飛ばし、「俺のドリルは天を突くドリルだ! ドリルは俺の魂だ!」と、今や当たり前のこととなった核心へ、再度至るシモン。
もう迷うことはありません。何故なら、カミナがシモンの胸の内に、宇宙でただ一つの真実となって、共に在るからです。
カミナだけではありません。
キタンはじめ、散っていった仲間達。そのすべてがシモンの真実であり、魂であり、死ぬまで共に在り続ける仲間です。
だから、もう決して迷うことはないのです。
とらわれた他のみんなを導く一条の光となり、天を切り裂いてシモンは飛んでいきます。
一路、ニアの下へと。
「待たせたな、ニア!」
次回第27話、「天の光はすべて星」。
最終回です。
語るべき言葉はもはやありません。ただ座して待つのみです。
そして、キタン。
何一つ愚痴るでもなく、「助けたいから助けるんだ」と、笑いを浮かべて死んでいった仲間達。
その遺志を胸に、いざ反撃開始と相成ります。
超銀河グレンラガンの戦闘能力は実に凄まじく、自身の数倍、地球ほどもある敵巨大戦艦を相手に、互角どころか逆に圧倒する勢いです。グレンブーメランによる超銀河大烈斬によって、まさしく星を薙ぎ払うかの如く、敵戦艦を駆逐していきます。
しかし、敵もさるもの。確率を操る兵装によって、グレンラガンの螺旋フィールドを巧みに突き抜け、攻撃を加えてきます。
そして今度は、螺旋力の真実を語り出し、降伏を迫ってきます。
螺旋力は、宇宙と生命を繋ぐ力であり、銀河の成長は生命の成長と比例します。
生命は、より螺旋の力を得るための形を求めて発達し、進化しました。それが、「人間の形」です。
しかし、その果てには螺旋力を制御しきれなくなり、生命のすべてが銀河となってしまいます。過剰銀河は互いに食い潰しあい、ひとつの巨大なブラックホールとなって、宇宙は無へと返ります。それこそが、「スパイラルネメシス」です。
呆然となるシモンを、「アンチスパイラルのハッタリだ!」と叱咤するヴィラルでしたが、驚くことに、ロージェノムが「真実だ」と肯定します。
今や人類最強の螺旋力の持ち主となったシモンには、アンチスパイラルの言葉が嘘でないことが、直感的に理解できたのです。
ですが、ロージェノムはこうも言います。「真実はもうひとつある」と。
「ニアがお前を待っている。
地球が、螺旋族が滅ぼされぬよう、耐えているのだ」と。
その言葉に、「ああ、そうだ、その通りだとも!」と、力強く応えるシモン。
今の彼には、沢山の仲間がいます。彼が心を折ろうとしても、そうなる前に必ず仲間が支えてくれるのです。
「どっちも守る!
女も、宇宙も、どっちもな!」
決意を新たに、戦いを再開します。
敵は今度は、時空の隙間に姿を隠してきます。
「時間軸の中を揺れながら襲ってくる」というロージェノムの言葉からして、ごく近い過去と未来までの時間と確率を操作して、対象に接近する技術と思われます。匹敵するには、こちらも時間を操る兵装をもって当たらなければなりません。
そして、その兵装が超銀河グレンラガンには搭載されていました。
時間軸を操作し狙いを定め、メイルシュトローム砲、メガボルテックスキャノン、各部砲門を全解放。無量大数の敵艦隊を、根こそぎ駆逐します。
たまらず時空の狭間から姿を現した敵艦隊の旗艦を、お馴染みの必殺技、「超銀河・ギガドリルブレイク」によって粉砕し、シモン達は一時の勝利を得ます。
フェイクが消えたことで、今度こそニアの下へワープできるようになる、そのはずでした。
あるはずのない、しかし確かに存在していた選択肢の名残り。選ばれず、消えて無くなった選択肢の数々が、今ここでシモン達に牙を剥きます。
「もしかするとこうなっていたかもしれない世界」、一度認識してしまえば、思考が続く限り決して抜け出せない魔の螺旋。
敵の精神攻撃です。
人が人の形をしている限り、この攻撃から逃れるすべはありません。
唯一の例外は、人の形から外れたブータとロージェノムのみ。
単身乗り込んできたアンチスパイラルは、自力では動くことさえ出来ないロージェノムへ狙いを定め、攻撃せんとしていました。
それを阻止しようと飛ぶブータ。
これ好機と螺旋力を込め、吼え猛るロージェノム。
アンチスパイラルの攻撃との間で渦巻いた、ロージェノムの螺旋力は、思わぬ変化をブータへもたらします。
第1話冒頭に登場していた副官の姿へと、最終話を目前にしてついに変化させたのです。
いえそれは、もはや変化ではありません。
螺旋の力を最も効率的に操れる形状への、自立的な「進化」です。
常にシモンの隣にあって、傍らで彼を支え続けたブータが、彼の相棒たるに相応しい姿へと、ロージェノムの力を借りて、自ら進化させたのです。
ですがそれは、敵の策中に飛び込むも同然の行いでした。
人の形を得てしまったブータは、自然敵の精神攻撃へとらわれることになります。
まさに万事休す。シモン達が夢の世界で朽ち果てていくのを、もはや待つだけかと思われた、その時。
あの男が、帰ってきます。
シモンが迷った時、彼はいつも道を指し示してくれました。
そのやり方には荒っぽいものもありましたが、いつも的確でした。
シモンは彼を信じ、彼もまたシモンを信じていました。
シモンは彼を「アニキ」と呼び、彼はシモンを「相棒」と呼び、去り際には「ダチ公」と呼んで、逝きました。
カミナ。
グレン団の、かつてのリーダー。
今のシモンを形作らせたあの男が、シモンのピンチに帰ってきました。
カミナは、腑抜けの偽カミナを石ころと断じ、胸元にあったはずのものを手探るシモンに、「お前のドリルはココだ!」と胸の内を指し示します。そして問い掛けるのです。「お前のドリルは何のためにある?」と。
偽カミナを殴り飛ばし、「俺のドリルは天を突くドリルだ! ドリルは俺の魂だ!」と、今や当たり前のこととなった核心へ、再度至るシモン。
もう迷うことはありません。何故なら、カミナがシモンの胸の内に、宇宙でただ一つの真実となって、共に在るからです。
カミナだけではありません。
キタンはじめ、散っていった仲間達。そのすべてがシモンの真実であり、魂であり、死ぬまで共に在り続ける仲間です。
だから、もう決して迷うことはないのです。
とらわれた他のみんなを導く一条の光となり、天を切り裂いてシモンは飛んでいきます。
一路、ニアの下へと。
「待たせたな、ニア!」
次回第27話、「天の光はすべて星」。
最終回です。
語るべき言葉はもはやありません。ただ座して待つのみです。
テーマ : 天元突破グレンラガン
ジャンル : アニメ・コミック