All You Need Is Killのハリウッド映画化の話
桜坂洋のSF小説「All You Need Is Kill」映画化の監督はダグ・リーマンか?
http://www.cinematoday.jp/page/N0025075
「All You Need Is Kill」というのは、ラノベを読む人ならおそらくは大抵の人が知っているのではないかと思われる著名な作品のタイトルだ。
つまりライトノベルである。
それがハリウッド映画化するそうなのである。
噂を耳にしたことはあったけど、まさか本当に映画化が進められているだなんて夢にも思わなかった。
一応言っておくと、All You Need Is Killは名作である。
著者氏の別作品に、「よくわかる現代魔法」というものがあり、アニメ化もされたので知っている人もいるのではと思うが、あれと比べて少なくとも十倍はおもしろいと思ってもらってかまわない。
といっても現代魔法を卑下しているのではない。
むしろ逆だ。
All You Need Is Killが突き抜けておもしろいのだ。
私が今までに読んできた数百のラノベの中で、トップテンを決めるならば確実に入るだろうタイトルでもある。
一冊で完結しているので、手にも取りやすいと思う。
SFやミリタリの好きな人はもちろんのこと、それ以外の人にもおすすめしたい作品だ。
だから、映画化に際してこの作品が選ばれたことは、そこまで不思議だとは思わない。順当と言ってもいいくらいだ。
しかしながら「ラノベ」である。
それが「ハリウッド映画化」である。
アニメ化するより多額の資金が必要だろうし、時間も手間も掛かるだろう。
そもそもそんな話は聞いたことがない。
ことによるとこれが初めてかもしれない。
そう考えると驚くべき展開である。
そういえば、フルメタの映画化権もハリウッドの会社が持っているのだったか。
今後はラノベの海外での実写映画化も、そう珍しいことではなくなっていくのかもしれない。
http://www.cinematoday.jp/page/N0025075
「All You Need Is Kill」というのは、ラノベを読む人ならおそらくは大抵の人が知っているのではないかと思われる著名な作品のタイトルだ。
つまりライトノベルである。
それがハリウッド映画化するそうなのである。
噂を耳にしたことはあったけど、まさか本当に映画化が進められているだなんて夢にも思わなかった。
一応言っておくと、All You Need Is Killは名作である。
著者氏の別作品に、「よくわかる現代魔法」というものがあり、アニメ化もされたので知っている人もいるのではと思うが、あれと比べて少なくとも十倍はおもしろいと思ってもらってかまわない。
といっても現代魔法を卑下しているのではない。
むしろ逆だ。
All You Need Is Killが突き抜けておもしろいのだ。
私が今までに読んできた数百のラノベの中で、トップテンを決めるならば確実に入るだろうタイトルでもある。
一冊で完結しているので、手にも取りやすいと思う。
SFやミリタリの好きな人はもちろんのこと、それ以外の人にもおすすめしたい作品だ。
だから、映画化に際してこの作品が選ばれたことは、そこまで不思議だとは思わない。順当と言ってもいいくらいだ。
しかしながら「ラノベ」である。
それが「ハリウッド映画化」である。
アニメ化するより多額の資金が必要だろうし、時間も手間も掛かるだろう。
そもそもそんな話は聞いたことがない。
ことによるとこれが初めてかもしれない。
そう考えると驚くべき展開である。
そういえば、フルメタの映画化権もハリウッドの会社が持っているのだったか。
今後はラノベの海外での実写映画化も、そう珍しいことではなくなっていくのかもしれない。

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「電波女と青春男」がアニメ化
「電波女と青春男」がアニメになるようだ。
イトコ、わたしTVアニメになる。 『電波女と青春男』がTBSでアニメ化決定!!
http://news.dengeki.com/elem/000/000/289/289097/
原作はライトノベル。
著者いわく「ラブコメ」とのことだが、一般に想像されるであろうそれとは少しばかり趣を異にしている。
話がやや重く、ヒロインに特徴があるというあたりがその理由だ。
広義での電波なキャラが登場する作品というのは、メディアを問わず数多く出ているけど、大抵はそれが個性として認められているか、もしくは作中で電波扱いされていなかったりする。
キャラが電波であったとしても、周囲がそれに寛容な、優しい世界であることが多いのだ。
このシリーズが変わっているのはまさにそこで、「電波なキャラ」に対する人々の目が、どちらかというと現実よりだ。
はっきり言ってしまうと冷徹なのである。
だからタイトルにもなっているヒロインの電波女は、自身がそう主張するのと同じように、周囲から宇宙人扱いされている。
もてはやされているという意味ではない。
同じ人間として見られていないということだ。
そんな感じにこの作品は、電波に対して厳しい世界を舞台としている。
人は理解できないものを恐れるようにできているから、常識を逸脱した言動を繰り返す電波女が社会から爪弾きにされてしまうのは、言ってみれば自然な流れだ。
ただ、普通はそうしたところをラノベでは書かない。そこに本作の異質さがある。
ならばこいつは鬱な話なのかというと、それが案外そうでもない。
簡潔に書き表すなら、そんな具合にあまりよろしくない状況を抱えている電波女と、青春を満喫することに命を賭けた主人公とが仲良く七転八倒する話だ。
そのあたりをしてラブコメと呼ばれているのだと思うのだが、本著がそれらしくなってくるのは、今のところ五冊出ているこのシリーズの四冊目くらいからである。一冊目と二冊目は、どうもラブコメと呼ぶには無理があるように思えてならない。
予想よりも文が長くなりそうだけど、気にせずもうひとつの理由、ヒロインの特徴というやつを説明したいと思う。
本作にはヒロインとして、先述の電波女を含め四人のキャラが出てくる。
このうち三人は主人公と同年代というか、同学年だ。
同い年なのである。
なぜそこを強調するかというと、大事なポイントだからだ。
本作に登場するヒロインのその四人目は、主人公の母親であってもおかしくない歳の女性だからなのである。
さらにいえば、血の繋がった叔母である。
もうこの時点で数え役満の感があるが、彼女はそれで終わるような人物ではない。
超がつくほどエキセントリックなのだ。
彼女の前では、本来の電波女も真人間に見えてしまう。それほど言動がぶっ飛んでいる。
甥の童貞を奪うことを実兄、つまり主人公の父親への脅し文句に冗談でも使えてしまうキャラというのは、ラノベ広しと言えどもさすがにあまり見たことがない。
今後も見る機会には恵まれないのではないだろうか。
でも結構おもしろいのだ。
著者氏の別作品に、実写映画化された「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」という作品があるのだが、個人的にはそちらよりも好きである。
だからアニメ化は喜ばしいことだと思っている。
成功するかどうかの鍵のひとつは、原作イラストの持ち味をどれだけアニメのキャラデザに活かせるかというところが握っていると言えるだろう。
原作のイラストがすごく綺麗であるおかげで、電波女が宇宙人じみた美少女であるという設定にもさらに説得力が与えられているのだ。
なのでアニメのキャラデザが特徴のないものになってしまうと、キャラクターの個性を殺すことにも繋がりかねない。
そういう意味で、キャラデザが鍵なのだ。
ともあれ座して待つよりほかにない。
期待に違わぬ出来であってくれることを願うのみだ。
イトコ、わたしTVアニメになる。 『電波女と青春男』がTBSでアニメ化決定!!
http://news.dengeki.com/elem/000/000/289/289097/
原作はライトノベル。
著者いわく「ラブコメ」とのことだが、一般に想像されるであろうそれとは少しばかり趣を異にしている。
話がやや重く、ヒロインに特徴があるというあたりがその理由だ。
広義での電波なキャラが登場する作品というのは、メディアを問わず数多く出ているけど、大抵はそれが個性として認められているか、もしくは作中で電波扱いされていなかったりする。
キャラが電波であったとしても、周囲がそれに寛容な、優しい世界であることが多いのだ。
このシリーズが変わっているのはまさにそこで、「電波なキャラ」に対する人々の目が、どちらかというと現実よりだ。
はっきり言ってしまうと冷徹なのである。
だからタイトルにもなっているヒロインの電波女は、自身がそう主張するのと同じように、周囲から宇宙人扱いされている。
もてはやされているという意味ではない。
同じ人間として見られていないということだ。
そんな感じにこの作品は、電波に対して厳しい世界を舞台としている。
人は理解できないものを恐れるようにできているから、常識を逸脱した言動を繰り返す電波女が社会から爪弾きにされてしまうのは、言ってみれば自然な流れだ。
ただ、普通はそうしたところをラノベでは書かない。そこに本作の異質さがある。
ならばこいつは鬱な話なのかというと、それが案外そうでもない。
簡潔に書き表すなら、そんな具合にあまりよろしくない状況を抱えている電波女と、青春を満喫することに命を賭けた主人公とが仲良く七転八倒する話だ。
そのあたりをしてラブコメと呼ばれているのだと思うのだが、本著がそれらしくなってくるのは、今のところ五冊出ているこのシリーズの四冊目くらいからである。一冊目と二冊目は、どうもラブコメと呼ぶには無理があるように思えてならない。
予想よりも文が長くなりそうだけど、気にせずもうひとつの理由、ヒロインの特徴というやつを説明したいと思う。
本作にはヒロインとして、先述の電波女を含め四人のキャラが出てくる。
このうち三人は主人公と同年代というか、同学年だ。
同い年なのである。
なぜそこを強調するかというと、大事なポイントだからだ。
本作に登場するヒロインのその四人目は、主人公の母親であってもおかしくない歳の女性だからなのである。
さらにいえば、血の繋がった叔母である。
もうこの時点で数え役満の感があるが、彼女はそれで終わるような人物ではない。
超がつくほどエキセントリックなのだ。
彼女の前では、本来の電波女も真人間に見えてしまう。それほど言動がぶっ飛んでいる。
甥の童貞を奪うことを実兄、つまり主人公の父親への脅し文句に冗談でも使えてしまうキャラというのは、ラノベ広しと言えどもさすがにあまり見たことがない。
今後も見る機会には恵まれないのではないだろうか。
でも結構おもしろいのだ。
著者氏の別作品に、実写映画化された「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」という作品があるのだが、個人的にはそちらよりも好きである。
だからアニメ化は喜ばしいことだと思っている。
成功するかどうかの鍵のひとつは、原作イラストの持ち味をどれだけアニメのキャラデザに活かせるかというところが握っていると言えるだろう。
原作のイラストがすごく綺麗であるおかげで、電波女が宇宙人じみた美少女であるという設定にもさらに説得力が与えられているのだ。
なのでアニメのキャラデザが特徴のないものになってしまうと、キャラクターの個性を殺すことにも繋がりかねない。
そういう意味で、キャラデザが鍵なのだ。
ともあれ座して待つよりほかにない。
期待に違わぬ出来であってくれることを願うのみだ。

「これはゾンビですか?」シリーズ、アニメ化の報
「これはゾンビですか?」というシリーズがある。
富士見ファンタジア文庫から発売されているライトノベルだ。
それがこのたびアニメ化されるという話である。
5/20(木)重大発表!
WEBラジオ「これはゾンビですか? はい、木村心一のワンハート・ウィズユー(仮)」で
ゾンビのアニメ化企画進行中を原作者自ら配信!?
http://www.fujimishobo.co.jp/novel/zonbi.php
トピックのタイトル長いなーと思ったけど、もう一度見てみたらそうでもなかった。
とりあえず、どういうアニメになるのかについて考えてみたい。
出来については製作スタジオ次第だと思うし、脚本家によっても変わってくるだろう。
なのでそれより前、原作がどういう内容なのかについてちょろっと書く。
一言で表せば「フリーダム」だ。
自由なのだ。
思いついたことを思いついたままに書いてみたらこうなりましたみたいな。
そういう内容である。
身も蓋もない言い方をすれば、作品の骨となるストーリーラインがない。
いやあるにはあるのだが、うっすいのだ。存在感が。
ああそういえばそんな設定ありましたね、とかその程度のレベルなのである。
くせの強い香辛料をあるだけぶち込んだら、なにがなんだかわからない味の料理が出来上がること受け合いだ。
本作も、その状態に近い。
キャラや設定が強すぎて、シナリオが犠牲になってしまっている。
そのような作品であるので、アニメにするには向かないだろうと、きっと誰もが思っていたはずだ。
読者だけじゃない。
編集者も、おそらくは著者氏自身さえも。
なのにアニメ化。
英断というより蛮勇と呼ぶほうが似つかわしく思える。
驚いたには驚いたけど、喜びよりも心配のほうが大きい。
読んでるラノベ作品がアニメ化されるゆえの「不安」などではなく、この作品がアニメとして成立しうるのか。
視聴者には受け入れられるのか。
こっぴどく否定されるのではないか。
そういう懸念を内包した「心配」である。
本作にはハルナというキャラクターが出てくるのだが、というかメインヒロインなのだが、そんな彼女がツイッターのアカウントを取得してつぶやいたりなどしている。(という設定)
この手の「キャラクターにツイッターをやらせる」という企画は他の作品でも行なわれていて、たとえば同じくアニメ化が報じられたばかりの「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」というラノベ作品も、ふたりのヒロインキャラが結構前からつぶやきを発信している。
おそらくはこれら以外でも行なわれているのではないかと思う。
話がそれた。
そのハルナさんのアカウントがこちらになる。
http://twitter.com/zombie_haruna
激しく電波な発言ばかりに見えるかもしれないが、かもしれないどころではなく確実に電波である。
本編もこんな感じのノリだ。
…ほんとに、大丈夫なんだろうか。
心配だ。
富士見ファンタジア文庫から発売されているライトノベルだ。
それがこのたびアニメ化されるという話である。
5/20(木)重大発表!
WEBラジオ「これはゾンビですか? はい、木村心一のワンハート・ウィズユー(仮)」で
ゾンビのアニメ化企画進行中を原作者自ら配信!?
http://www.fujimishobo.co.jp/novel/zonbi.php
トピックのタイトル長いなーと思ったけど、もう一度見てみたらそうでもなかった。
とりあえず、どういうアニメになるのかについて考えてみたい。
出来については製作スタジオ次第だと思うし、脚本家によっても変わってくるだろう。
なのでそれより前、原作がどういう内容なのかについてちょろっと書く。
一言で表せば「フリーダム」だ。
自由なのだ。
思いついたことを思いついたままに書いてみたらこうなりましたみたいな。
そういう内容である。
身も蓋もない言い方をすれば、作品の骨となるストーリーラインがない。
いやあるにはあるのだが、うっすいのだ。存在感が。
ああそういえばそんな設定ありましたね、とかその程度のレベルなのである。
くせの強い香辛料をあるだけぶち込んだら、なにがなんだかわからない味の料理が出来上がること受け合いだ。
本作も、その状態に近い。
キャラや設定が強すぎて、シナリオが犠牲になってしまっている。
そのような作品であるので、アニメにするには向かないだろうと、きっと誰もが思っていたはずだ。
読者だけじゃない。
編集者も、おそらくは著者氏自身さえも。
なのにアニメ化。
英断というより蛮勇と呼ぶほうが似つかわしく思える。
驚いたには驚いたけど、喜びよりも心配のほうが大きい。
読んでるラノベ作品がアニメ化されるゆえの「不安」などではなく、この作品がアニメとして成立しうるのか。
視聴者には受け入れられるのか。
こっぴどく否定されるのではないか。
そういう懸念を内包した「心配」である。
本作にはハルナというキャラクターが出てくるのだが、というかメインヒロインなのだが、そんな彼女がツイッターのアカウントを取得してつぶやいたりなどしている。(という設定)
この手の「キャラクターにツイッターをやらせる」という企画は他の作品でも行なわれていて、たとえば同じくアニメ化が報じられたばかりの「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」というラノベ作品も、ふたりのヒロインキャラが結構前からつぶやきを発信している。
おそらくはこれら以外でも行なわれているのではないかと思う。
話がそれた。
そのハルナさんのアカウントがこちらになる。
http://twitter.com/zombie_haruna
激しく電波な発言ばかりに見えるかもしれないが、かもしれないどころではなく確実に電波である。
本編もこんな感じのノリだ。
…ほんとに、大丈夫なんだろうか。
心配だ。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない6を読んだ
著者は伏見つかさ。
イラストはかんざきひろ。
今回は、サブキャラクターの掘り下げがメインとなっている。
名前だけならこれまでにも出てきていた、サブというよりモブに近かったキャラクターを再度登場させて、主要キャラと絡めているのだ。
そのふたりのキャラが双方小学生の女子なので、妙にロリっとした印象がこの6巻にはある。
それはさておき。
このシリーズには1巻から登場し、以後もずっと出続けているキャラクターがいるのだが、その私生活は謎に包まれており、これまで片鱗のみしか明らかにはされてこなかった。
そんな彼女にも、この6巻ではスポットが当てられている。
5巻までの流れから、出版社関連にコネを有していること、実は相当なお嬢様であるらしいことなどはわかっていたのだが、登場する際にはテンプレ的なオタクスタイルに身を包んでおり、自分のことを進んで語ろうとしないために、内面に関してはずっと謎のままだった。
そんな彼女が、この6巻でついに素顔をさらけ出している。
ある意味想像通りの内面ではあったので、驚きはそんなになかったのだが、唯一顔面偏差値の高さにだけは驚かされた。
この巻で一気に人気を獲得しそうな気がする。
ひょっとしたら、アニメでもこのエピソードまでやるのかもしれない。
アニメといえば、製作スタジオはAICになるようだ。
監督は川口敬一郎、シリーズ構成および脚本は倉田英之。
キャストはドラマCDと同一。やはりというか、アニメ化ありきのキャスティングでドラマCDも製作していたようだ。
以上公式サイトより引用。
放送開始の時期については、今のところ公表されていない模様。
ということは、早くとも冬頃くらいになるのだろう。
楽しみだ。
イラストはかんざきひろ。
今回は、サブキャラクターの掘り下げがメインとなっている。
名前だけならこれまでにも出てきていた、サブというよりモブに近かったキャラクターを再度登場させて、主要キャラと絡めているのだ。
そのふたりのキャラが双方小学生の女子なので、妙にロリっとした印象がこの6巻にはある。
それはさておき。
このシリーズには1巻から登場し、以後もずっと出続けているキャラクターがいるのだが、その私生活は謎に包まれており、これまで片鱗のみしか明らかにはされてこなかった。
そんな彼女にも、この6巻ではスポットが当てられている。
5巻までの流れから、出版社関連にコネを有していること、実は相当なお嬢様であるらしいことなどはわかっていたのだが、登場する際にはテンプレ的なオタクスタイルに身を包んでおり、自分のことを進んで語ろうとしないために、内面に関してはずっと謎のままだった。
そんな彼女が、この6巻でついに素顔をさらけ出している。
ある意味想像通りの内面ではあったので、驚きはそんなになかったのだが、唯一顔面偏差値の高さにだけは驚かされた。
この巻で一気に人気を獲得しそうな気がする。
ひょっとしたら、アニメでもこのエピソードまでやるのかもしれない。
アニメといえば、製作スタジオはAICになるようだ。
監督は川口敬一郎、シリーズ構成および脚本は倉田英之。
キャストはドラマCDと同一。やはりというか、アニメ化ありきのキャスティングでドラマCDも製作していたようだ。
高坂桐乃:竹達彩奈
高坂京介:中村悠一
黒猫:花澤香菜
沙織・バジーナ:生天目仁美
田村麻奈実:佐藤聡美
新垣あやせ:早見沙織
来栖加奈子:田村ゆかり
メルル(星野くらら):田村ゆかり
ほか
以上公式サイトより引用。
放送開始の時期については、今のところ公表されていない模様。
ということは、早くとも冬頃くらいになるのだろう。
楽しみだ。

テーマ : 俺の妹がこんなに可愛いわけがない
ジャンル : 小説・文学
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ化の報
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」というライトノベルがアニメ化するそうだ。
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」 アニメ化記念インタビュー
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51019932.html
ラノベの中では結構売れてるほうであり、よく読む人なら名前くらいは知っているだろう作品だ。
私も読んでるのだけど、アニメ化すると聞いても驚きは特にない。
もともとメディアミックスを前提にしたかのような内容で、実際にマンガ化ドラマCD化に加えてイベントの開催なども行なわれており、アニメ化の噂もこれまで何度も流れていた。
驚きがないというのも、そのあたりに理由がある。ほとんど公然の秘密状態だったので、驚く余地がないのである。
製作会社などは今のところ未発表。
原作でイラストを書いているかんざきひろ氏も関わっているそうだから、ひょっとするとボンズだったりするのかもしれない。
そのあたりは5月10日に発売される原作6巻付属のオビにて明らかとなるそうである。
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」 アニメ化記念インタビュー
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51019932.html
ラノベの中では結構売れてるほうであり、よく読む人なら名前くらいは知っているだろう作品だ。
私も読んでるのだけど、アニメ化すると聞いても驚きは特にない。
もともとメディアミックスを前提にしたかのような内容で、実際にマンガ化ドラマCD化に加えてイベントの開催なども行なわれており、アニメ化の噂もこれまで何度も流れていた。
驚きがないというのも、そのあたりに理由がある。ほとんど公然の秘密状態だったので、驚く余地がないのである。
製作会社などは今のところ未発表。
原作でイラストを書いているかんざきひろ氏も関わっているそうだから、ひょっとするとボンズだったりするのかもしれない。
そのあたりは5月10日に発売される原作6巻付属のオビにて明らかとなるそうである。

テーマ : 俺の妹がこんなに可愛いわけがない
ジャンル : 小説・文学
「緋弾のアリア」がアニメ化
緋弾のアリアというライトノベルのアニメ化が決定した模様。
原作者は赤松中学。
現在5巻まで発売されている。
MF文庫『緋弾のアリア』TVアニメ化決定したけど これって面白いの?
http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-5065.html
原作のあらすじは、職業探偵に銃を含めた武力の行使権が与えられている世界で、その探偵になるべく専門の学校へ通っていた主人公が、空から振ってきた女の子によって事件に巻き込まれていく、といった感じのもの。
本気を出せばSランク相当だが、普段はリミッターがかかってるのでEランクという主人公の設定も含め、意図してかせずにかはわからないが、かなりベタな内容となっている。
全編通してアクションシーンが多いので、アニメ映えはすると思うけど、万人受けしそうにない設定なので、そこが視聴者にどう判断されるか。
ただ、ちょっとエッチな展開へもっていきやすいというか、シナリオ上そういう流れが必須になるので、昨今のアニメ事情には則していると言えるかもしれない。
与えられた依頼を解決していくというのは一般的な探偵と変わらないので、オリジナル展開にもしやすいと思う。アニメ版オリジナルのキャラクターを登場させて、ストーリーの本筋に影響しない規模の依頼をさせればいいわけである。
原作のストックがおそらくは足りないので、その点もアニメ化するにあたって有利だったのではないだろうか。
あとは、とあるキャラクターの扱いが気になる。
作中で明言されているわけではないのだが、有名な作品に登場するキャラの子供が出てくるのだ。
その有名作品というのが日本人なら誰でも名前を知ってるレベルなので、許可とかどうするんだろうなあ、と。
なんにせよ、動いている主人公やヒロインを見られるというのは素直に楽しみである。
原作者は赤松中学。
現在5巻まで発売されている。
MF文庫『緋弾のアリア』TVアニメ化決定したけど これって面白いの?
http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-5065.html
原作のあらすじは、職業探偵に銃を含めた武力の行使権が与えられている世界で、その探偵になるべく専門の学校へ通っていた主人公が、空から振ってきた女の子によって事件に巻き込まれていく、といった感じのもの。
本気を出せばSランク相当だが、普段はリミッターがかかってるのでEランクという主人公の設定も含め、意図してかせずにかはわからないが、かなりベタな内容となっている。
全編通してアクションシーンが多いので、アニメ映えはすると思うけど、万人受けしそうにない設定なので、そこが視聴者にどう判断されるか。
ただ、ちょっとエッチな展開へもっていきやすいというか、シナリオ上そういう流れが必須になるので、昨今のアニメ事情には則していると言えるかもしれない。
与えられた依頼を解決していくというのは一般的な探偵と変わらないので、オリジナル展開にもしやすいと思う。アニメ版オリジナルのキャラクターを登場させて、ストーリーの本筋に影響しない規模の依頼をさせればいいわけである。
原作のストックがおそらくは足りないので、その点もアニメ化するにあたって有利だったのではないだろうか。
あとは、とあるキャラクターの扱いが気になる。
作中で明言されているわけではないのだが、有名な作品に登場するキャラの子供が出てくるのだ。
その有名作品というのが日本人なら誰でも名前を知ってるレベルなので、許可とかどうするんだろうなあ、と。
なんにせよ、動いている主人公やヒロインを見られるというのは素直に楽しみである。

ロウきゅーぶ!3を読んだ
著者は蒼山サグ。
イラストはてぃんくる。
オビにコメントを寄せているのはミュージシャンのROLLY(寺西)氏。バスケどころかロリキャラとも特に関連のない人に、えらいこと言わせちゃってます。いいのかこれ…と思ったけど、もともと問題発言の目立つ人だったから、この程度は別段大したことじゃないのかもしれない。
さて本著の内容を端的に言うならば、五人の小学生女子が主人公のコーチのもと、バスケを楽しむ話である。
つまりヒロイン全員が小学生であるわけだ。
年端もいかない女の子をヒロインとするラノベ作品は、本シリーズに限らず複数存在するのだが、潜在的な変態度では本作が一番という気がする。非現実的要素の一切存在しない、ごく当たり前の日常において、主人公と小学生の女子たちがキャッキャウフフと戯れ遊んでいるのがその理由だ。
そうならざるを得ない事情があったのであり、主人公視点で見れば不可抗力とも言えるのだが、現実的な設定の持つ説得力は、やはり侮れない。事あるごとに主人公がロリコン呼ばわりされてしまうのも、背景を考えれば仕方のないことと言えるだろう。
そんな本著の内容ゆえにか、発売したのは二ヶ月以上も前であったにもかかわらず、私が手にできたのはつい最近という品薄っぷりだった。しかもわずか一ヶ月ほどの間に、版を三つも重ねている。どれだけ売れてるんだろう…
それはともかく。
五人の小学生と主人公があんなことやこんなことになる本シリーズに、今回はイレギュラーが登場することになる。
顔見せだけなら一巻の時点で済ませていたのだが、その後ほとんど出番のなかった不遇のキャラこと主人公の幼馴染みだ。
彼女はロリキャラではなく、むしろ逆に、高校生としても発育のいい方だ。
これまで目立った活躍がなかったことと、ロリの二文字を旗印とする作風に真っ向から相対するキャラ造型。彼女がイレギュラーというのは、この二つの要因があるためだ。
彼女は主人公と同じ、根っからのバスケ馬鹿であり、そしてご多聞に漏れず、主人公へ好意を寄せている。
だから、主人公が自分の時間を割きまくって少女たちにコーチングしているという現状へ、彼以上に危機感を抱く。幼馴染みであり、主人公の性格を熟知しているからこそ、身を削って他者へ尽くす主人公を放っておけないのである。
そんなこんなで一騒動、というエピソードだった。
一巻を読んだときにも思ったけど、やたらとロリキャラを売りにするわりには、本作の内容は真剣そのものだ。
真剣に小学生との恋愛を描いている、という意味ではもちろんない。そのことについては、昨今の風潮から著者氏も危機感を抱いているようではあるけれど、それはさておくとして。
真剣というのは、バスケットボールに関する描写に対してである。
キャラたちが真剣にバスケへ取り組み、主人公もそれを全力でアシストし、そして敵チームは本気で向かってくる。
メインヒロイン以外はバスケを始めて二ヶ月程度という、新造のチームである。経験者相手では、まともに勝負することすら難しいはずだ。
しかし彼女たちは、だからといって諦めない。楽しめればそれでいい、なんて諦観に手を染めたりはしない。
勝つことを、それに向けて努力することを、決して諦めようとはしないのだ。眼前の山がどれほど高くけわしくとも、頂へ登るために、ただ全力を投じる。そんな具合に、あくまで真剣そのものなのである。
諸事情あって一度はバスケを諦めかけた主人公も、それに引きずられて情熱を取り戻すことができた。のみならず、そうさせてくれた少女たちに恩義を感じ、自らの精一杯で彼女たちへコーチングしようと決意するまでの成長も見せた。
ヒロインの大半が小学生という、ネタ要素満載なラブコメ。
そういう見方も、間違ってはないと思う。
しかし本著を言い表す言葉としては、もっと適切なものが他にある。
萌えで燃えで熱血で、意外とスポ根なラブコメ。読後の印象としては、こんな感じだ。
しかし!
しかしである。
あの冒頭部分。あれはないと思う。
あんなものをもし見られたら、アグネスに胸ぐら掴まれどつかれたとしても、何の文句も言えない気がするのだ…
イラストはてぃんくる。
オビにコメントを寄せているのはミュージシャンのROLLY(寺西)氏。バスケどころかロリキャラとも特に関連のない人に、えらいこと言わせちゃってます。いいのかこれ…と思ったけど、もともと問題発言の目立つ人だったから、この程度は別段大したことじゃないのかもしれない。
さて本著の内容を端的に言うならば、五人の小学生女子が主人公のコーチのもと、バスケを楽しむ話である。
つまりヒロイン全員が小学生であるわけだ。
年端もいかない女の子をヒロインとするラノベ作品は、本シリーズに限らず複数存在するのだが、潜在的な変態度では本作が一番という気がする。非現実的要素の一切存在しない、ごく当たり前の日常において、主人公と小学生の女子たちがキャッキャウフフと戯れ遊んでいるのがその理由だ。
そうならざるを得ない事情があったのであり、主人公視点で見れば不可抗力とも言えるのだが、現実的な設定の持つ説得力は、やはり侮れない。事あるごとに主人公がロリコン呼ばわりされてしまうのも、背景を考えれば仕方のないことと言えるだろう。
そんな本著の内容ゆえにか、発売したのは二ヶ月以上も前であったにもかかわらず、私が手にできたのはつい最近という品薄っぷりだった。しかもわずか一ヶ月ほどの間に、版を三つも重ねている。どれだけ売れてるんだろう…
それはともかく。
五人の小学生と主人公があんなことやこんなことになる本シリーズに、今回はイレギュラーが登場することになる。
顔見せだけなら一巻の時点で済ませていたのだが、その後ほとんど出番のなかった不遇のキャラこと主人公の幼馴染みだ。
彼女はロリキャラではなく、むしろ逆に、高校生としても発育のいい方だ。
これまで目立った活躍がなかったことと、ロリの二文字を旗印とする作風に真っ向から相対するキャラ造型。彼女がイレギュラーというのは、この二つの要因があるためだ。
彼女は主人公と同じ、根っからのバスケ馬鹿であり、そしてご多聞に漏れず、主人公へ好意を寄せている。
だから、主人公が自分の時間を割きまくって少女たちにコーチングしているという現状へ、彼以上に危機感を抱く。幼馴染みであり、主人公の性格を熟知しているからこそ、身を削って他者へ尽くす主人公を放っておけないのである。
そんなこんなで一騒動、というエピソードだった。
一巻を読んだときにも思ったけど、やたらとロリキャラを売りにするわりには、本作の内容は真剣そのものだ。
真剣に小学生との恋愛を描いている、という意味ではもちろんない。そのことについては、昨今の風潮から著者氏も危機感を抱いているようではあるけれど、それはさておくとして。
真剣というのは、バスケットボールに関する描写に対してである。
キャラたちが真剣にバスケへ取り組み、主人公もそれを全力でアシストし、そして敵チームは本気で向かってくる。
メインヒロイン以外はバスケを始めて二ヶ月程度という、新造のチームである。経験者相手では、まともに勝負することすら難しいはずだ。
しかし彼女たちは、だからといって諦めない。楽しめればそれでいい、なんて諦観に手を染めたりはしない。
勝つことを、それに向けて努力することを、決して諦めようとはしないのだ。眼前の山がどれほど高くけわしくとも、頂へ登るために、ただ全力を投じる。そんな具合に、あくまで真剣そのものなのである。
諸事情あって一度はバスケを諦めかけた主人公も、それに引きずられて情熱を取り戻すことができた。のみならず、そうさせてくれた少女たちに恩義を感じ、自らの精一杯で彼女たちへコーチングしようと決意するまでの成長も見せた。
ヒロインの大半が小学生という、ネタ要素満載なラブコメ。
そういう見方も、間違ってはないと思う。
しかし本著を言い表す言葉としては、もっと適切なものが他にある。
萌えで燃えで熱血で、意外とスポ根なラブコメ。読後の印象としては、こんな感じだ。
しかし!
しかしである。
あの冒頭部分。あれはないと思う。
あんなものをもし見られたら、アグネスに胸ぐら掴まれどつかれたとしても、何の文句も言えない気がするのだ…

ゴミ箱から失礼いたしますを読んだ
著者は岩波零。
イラストは異識。
第五回MF文庫新人賞、優秀賞受賞作。
ゴミ箱に強く惹きつけられ、その中に入って妖怪ゴミ箱男となった主人公が、普通の人間へ戻るためにアレしたりコレしたりする物語である。
もうこのあらすじだけで、ある意味勝ってるような気がする。何に対して勝ってるのかはわからないけど。強いて言うなら読者の常識にだろうか。
ともかく、冒頭こそがすべてと言っていい作品だと思う。そこで読んでみたいと思ってしまったら負けであり、そして私は敗者だった。
全体としてはレベルの高い作品では決してなく、インパクトのある設定を考慮に入れても、凡作ちょい上くらいの内容だと思う。つまり、手放しに面白いと評価できる作品ではない。
キャラはテンプレ的だしそのわりに言動が一貫してないし、ストーリーも過度に御都合主義的だ。人によっては、途中で退屈だとすら思ってしまうかもしれない。
そして、そういった弱点を挽回できるほどの大きなプラス要素が、主人公が妖怪ゴミ箱男であるというぶっ飛んだ設定以外にない。
しかしそれは、逆を言えば発想だけで他のすべてのマイナスをねじ伏せているということでもある。冒頭こそがすべてというのは、そのあたりを指しての言葉だ。
だってゴミ箱に惹きつけられて入ってみたくなって、実際に入ったら妖怪ゴミ箱男の誕生ですよ。なにそれ次にどうなるのって思っちゃうでしょう。
でもって、そう思わせた時点で「勝ち」であるわけだ。
小説というのは総合力、すなわち文章力や語彙力、比喩、ギャグセンスなど、文章にまつわる能力のすべてを総合的に使って面白さを構築していく創作媒体だと思っていた。その認識は、どうやら誤りであったらしい。
一極集中でも、本当に飛び抜けていたなら、そこを柱として作品は成り立つようだ。本作の場合は、それが発想力だったというわけである。
イラストは異識。
第五回MF文庫新人賞、優秀賞受賞作。
ゴミ箱に強く惹きつけられ、その中に入って妖怪ゴミ箱男となった主人公が、普通の人間へ戻るためにアレしたりコレしたりする物語である。
もうこのあらすじだけで、ある意味勝ってるような気がする。何に対して勝ってるのかはわからないけど。強いて言うなら読者の常識にだろうか。
ともかく、冒頭こそがすべてと言っていい作品だと思う。そこで読んでみたいと思ってしまったら負けであり、そして私は敗者だった。
全体としてはレベルの高い作品では決してなく、インパクトのある設定を考慮に入れても、凡作ちょい上くらいの内容だと思う。つまり、手放しに面白いと評価できる作品ではない。
キャラはテンプレ的だしそのわりに言動が一貫してないし、ストーリーも過度に御都合主義的だ。人によっては、途中で退屈だとすら思ってしまうかもしれない。
そして、そういった弱点を挽回できるほどの大きなプラス要素が、主人公が妖怪ゴミ箱男であるというぶっ飛んだ設定以外にない。
しかしそれは、逆を言えば発想だけで他のすべてのマイナスをねじ伏せているということでもある。冒頭こそがすべてというのは、そのあたりを指しての言葉だ。
だってゴミ箱に惹きつけられて入ってみたくなって、実際に入ったら妖怪ゴミ箱男の誕生ですよ。なにそれ次にどうなるのって思っちゃうでしょう。
でもって、そう思わせた時点で「勝ち」であるわけだ。
小説というのは総合力、すなわち文章力や語彙力、比喩、ギャグセンスなど、文章にまつわる能力のすべてを総合的に使って面白さを構築していく創作媒体だと思っていた。その認識は、どうやら誤りであったらしい。
一極集中でも、本当に飛び抜けていたなら、そこを柱として作品は成り立つようだ。本作の場合は、それが発想力だったというわけである。

これはゾンビですか?3を読んだ
著者は木村心一。
イラストはこぶいち&むりりん。
サブタイトルは「いえ、それは爆発します」。
一巻と二巻でかなりカオスなことになってたけど、ここにいたってようやく話が収束に向かってきた。
なにせ二巻ときたら、突如現れた怪物の大群への対抗手段として、とんこつスープの雨を降らせようとするような有様だったから、この調子でいくと、攻めてきた地底人と戦うために温泉卵を作り始めてもおかしくなかった。
それがこの三巻で、各勢力の目的と立ち位置が整理され、ある程度わかりやすくなったのである。
そしてキャラ、勢力、目的が整理されたことで、本作の持ち味が最大に活きてくる。
本作の持ち味、それはひたすらシュールなギャグの数々だ。
それこそが本シリーズの最大の魅力であり、同時に弱点でもある。
ギャグの合う合わないは、読む人に大きく依存するポイントだ。合わなければ、ギャグだけでなくストーリーまで色褪せてしまう。
そこへいくと本作は読む人を選ぶ作品ということになるのだが、この三巻はそれだけでは終わらない。
主人公の苦悩と、その果てに得る確信。第三巻の真骨頂はそこにある。
戦う理由、求める理由が果たして正しいものなのかと己を顧み苦悩するのは、往年のヒーロー物を例に挙げるまでもなく、王道で予定調和的な展開だ。
それがこのシリーズに合うなどとは思いもしなかったが、いざ読んでみると面白い。
普段は無気力で諦念しか頭にないような主人公だからこそ、なにかを得るために七転八倒している不格好な姿がおかしくもあり、また格好良くもあり。
二巻を読み終わったときにはどうなることかと思ったけど、この調子ならシリーズが続いても問題なさそうだ。
次の巻にも期待がもてそうで、何よりである。
イラストはこぶいち&むりりん。
サブタイトルは「いえ、それは爆発します」。
一巻と二巻でかなりカオスなことになってたけど、ここにいたってようやく話が収束に向かってきた。
なにせ二巻ときたら、突如現れた怪物の大群への対抗手段として、とんこつスープの雨を降らせようとするような有様だったから、この調子でいくと、攻めてきた地底人と戦うために温泉卵を作り始めてもおかしくなかった。
それがこの三巻で、各勢力の目的と立ち位置が整理され、ある程度わかりやすくなったのである。
そしてキャラ、勢力、目的が整理されたことで、本作の持ち味が最大に活きてくる。
本作の持ち味、それはひたすらシュールなギャグの数々だ。
それこそが本シリーズの最大の魅力であり、同時に弱点でもある。
ギャグの合う合わないは、読む人に大きく依存するポイントだ。合わなければ、ギャグだけでなくストーリーまで色褪せてしまう。
そこへいくと本作は読む人を選ぶ作品ということになるのだが、この三巻はそれだけでは終わらない。
主人公の苦悩と、その果てに得る確信。第三巻の真骨頂はそこにある。
戦う理由、求める理由が果たして正しいものなのかと己を顧み苦悩するのは、往年のヒーロー物を例に挙げるまでもなく、王道で予定調和的な展開だ。
それがこのシリーズに合うなどとは思いもしなかったが、いざ読んでみると面白い。
普段は無気力で諦念しか頭にないような主人公だからこそ、なにかを得るために七転八倒している不格好な姿がおかしくもあり、また格好良くもあり。
二巻を読み終わったときにはどうなることかと思ったけど、この調子ならシリーズが続いても問題なさそうだ。
次の巻にも期待がもてそうで、何よりである。

ギブあっぷ!を読んだ
著者は上栖綴人。
イラストは会田孝信。
まず驚いたのが、前作と比べてかなり面白くなっていること。
前作は、眼鏡や百合といった比較的ニッチな要素を中核としており、その点は面白かったのだが、ストーリーそのものの完成度はさほど高くなかった。
それが本作では、文章の質、ストーリーの面白さという点でも、格段の向上を見せている。序盤からぐいぐい引き込まれて、終盤に差し掛かるまで読む手が止まらなかった。
だが、そこからがあまりよくなかった。
投入した幾つもの要素を綺麗にまとめきれず、無理矢理ねじ込んだ感が残る仕上がりになってしまっている。
全体としてはかなり高い点数をつけられる出来だと思うのだが、それだけに、終盤の詰めの甘さが痛かった。
要素を幾つか削ってすんなり終わるようにしていれば、文句のつけようのない作品になっていたかもしれない。
しかし、そのことを差し引いても、やはり本作は面白い。
何よりいいのは、主人公とヒロインの掛け合いだ。ヒロインがSキャラとしての本領を発揮し、主人公がそれに思わず突っ込むという流れは、例えば化物語シリーズなどにも見られるものだが、あちらが時に話の本筋を見失うほどそれへ傾注するのに対し、こちらはあくまでストーリーの流れに収まる範囲へとどめている。個人的に好きなのは後者なので、その点でも好印象だった。
粗はあるが、それを差し引いてもよくできたラブコメ作品。総評するならこのような感じになる。
表紙に惹かれるところがあるならば、読んでみて損はないと思う。
イラストは会田孝信。
まず驚いたのが、前作と比べてかなり面白くなっていること。
前作は、眼鏡や百合といった比較的ニッチな要素を中核としており、その点は面白かったのだが、ストーリーそのものの完成度はさほど高くなかった。
それが本作では、文章の質、ストーリーの面白さという点でも、格段の向上を見せている。序盤からぐいぐい引き込まれて、終盤に差し掛かるまで読む手が止まらなかった。
だが、そこからがあまりよくなかった。
投入した幾つもの要素を綺麗にまとめきれず、無理矢理ねじ込んだ感が残る仕上がりになってしまっている。
全体としてはかなり高い点数をつけられる出来だと思うのだが、それだけに、終盤の詰めの甘さが痛かった。
要素を幾つか削ってすんなり終わるようにしていれば、文句のつけようのない作品になっていたかもしれない。
しかし、そのことを差し引いても、やはり本作は面白い。
何よりいいのは、主人公とヒロインの掛け合いだ。ヒロインがSキャラとしての本領を発揮し、主人公がそれに思わず突っ込むという流れは、例えば化物語シリーズなどにも見られるものだが、あちらが時に話の本筋を見失うほどそれへ傾注するのに対し、こちらはあくまでストーリーの流れに収まる範囲へとどめている。個人的に好きなのは後者なので、その点でも好印象だった。
粗はあるが、それを差し引いてもよくできたラブコメ作品。総評するならこのような感じになる。
表紙に惹かれるところがあるならば、読んでみて損はないと思う。
