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2009年に読んだライトノベルの中で面白かった作品

一年のうちに読んだラノベの中で、面白かった作品を選出してまとめてみようという試み2009年版。


 ◇◇◇


・いたいけな主人
 著:中里十
 絵:しめ子

どろぼうの名人サイドストーリー いたいけな主人 (ガガガ文庫)

舞台は、現実とは少し異なる歴史を辿った日本。
ロシアの介入によって千葉あたりに建国された王国の、女王をヒロインとする物語だ。
主人公は、彼女に仕える王室直属の女性護衛官である。
つまりは百合です。
初っぱなから百合です。
百合を主軸に据えたライトノベルというのは絶対数がとにかく少ないのだが、そんな中にあって、百合ではない他の良作、名作とも肩を並べることのできる稀有な一冊だ。
百合という時点で人を選ぶのは間違いないけど、そっち方面に興味のある人になら、ぜひお勧めしたい逸品。



・ベン・トー3
 著:アサウラ
 絵:柴乃櫂人

ベン・トー〈3〉国産うなぎ弁当300円 (集英社スーパーダッシュ文庫)

続き物はなるべく挙げないようにと思っていたのだが、これだけは外したくなかった。
タイトルから「弁当」を連想した人。自分を安直だと思ったかもしれないが、あなたの感性はまったく正しい。なぜなら本作は、タイトルそのまま弁当のお話なのである。
弁当といってもただの弁当ではない。半額弁当である。
店の閉店間際にのみ姿を現す売れ残りの弁当を、ひたすら奪い合うのがこの物語だ。
奪い合うというのも比喩ではない。拳や蹴りをぶつけ合い、ときにはカゴやカートまで使って文字通りに奪い合う。プライドを賭けて、全力で。
なんで? とか、危ないじゃないかとか、そういうツッコミは、言うまでもなく野暮である。
そうと決まっているからそうなのであり、そしてこの作品は、それで納得させてくれるだけの力を持っている。
それはリアリティのある設定…ではなく、説得力のある描写…でもない。
もっと単純で根源的な、それは「熱さ」だ。
バカで無茶苦茶で荒唐無稽なこの話はしかし、とにかく熱いのだ。
そして何より、面白いのである。
この三巻の完成度は、シリーズの中でも特に高い。
最後の最後に伏線を全速力でまとめあげて一気にオチへともっていく、まるでジェットコースターのような展開は、もはや芸術的ですらあった。
これの前に一巻二巻を読む必要があるのが難点ではあるけど、そのことを差し引いても全力でお勧めできる一冊だ。



・シュガーダーク
 著:新井円侍
 絵:medae

シュガーダーク 埋められた闇と少女 (角川スニーカー文庫)

少年が少女に出会い、恋をする話だ。
言葉通りのボーイミーツガール。
それだけの物語である。
それだけを描くために紙幅のすべてが費やされ、筆力の限りが尽くされて、その結果、珠玉と言えるほどの作品に仕上がっている。
少女は重たい業を背負い、主人公は彼女を守るために、常識の埒外の怪物と、その身一つで戦うことを決意する。
オーソドックスで、ありふれていて、意外性もなにもなく、男の子が女の子を好きになる物語。だが、だからこそ読者の胸を強く打つ。
瑞々しい感性にあふれた快作だった。



・空ろの箱と零のマリア
 著:御影瑛路
 絵:鉄雄

空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)

謎の転校生から一方的に敵視されて…というところから始まる物語。
起承転結で言うところの転が非常に多く使われており、構成は複雑を極める。
…はずなのだが、読みにくいとは少しも感じない。むしろ読みやすいくらいである。
理由は、揺るぎないほどに練り上げられ、突き固められた設定と、それを元に矛盾なくストーリーを紡ぎあげる構成力の高さにあると思われる。
驚きを誘いながらも違和感は感じさせず、物語のよどみなく流麗な流れは序盤から終盤まで一貫して変わらない。
まさに、文句なしの面白さだった。



・ソードアート・オンライン
 著:川原礫
 絵:abec

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)

今より少し未来の世界。
五感のすべてをコンピュータに委ねられるシステムが実用化され、それを利用したゲームが一般的になりつつある時代。
人類史上初のフルダイブ型MMORPGの稼働初日、一人の天才によってその事件は引き起こされる。
ゲーム内の死亡が現実の死に結びつけられ、ログアウトは不可能となり、外部からの干渉には死をもった制裁が与えられた。
絶望の底に突き落とされた一万人のプレイヤーに対し、狂気の天才はゲームのクリアを厳かに命じる。
直径約十キロのフロアが百にわたって積み重ねられた鋼の巨城、アインクラッドを攻略するため、主人公たちは命を賭けたゲームへと身を投じていく。
というあらすじだ。
本作の特徴は、描写が凄い。とにかくこれに尽きる。
人物描写、場面の描写、動作の描写、そして戦闘描写。
そのすべてに圧倒的なリアリティと迫力がある。
かといって詳細すぎるということはなく、文量にも過不足ない。
言うなれば最適。それでいて、最大の効果を上げている。
五感すべてを託せるゲームを題材にした作品は、ラノベに限らず少なくないが、その中でも傑出した一本だと思う。
有り体に言うと、去年読んだラノベの中で、本作が一番面白いと感じた。
誰に対してもお勧めできる、紛うことなき傑作だ。


 ◇◇◇


ひとまず五冊。
上で挙げた作品は、誰が読んでもそれなりに楽しめると思われる。
「いたいけな主人」はさすがに人を選ぶだろうが、「ソードアート・オンライン」と「空ろの箱と零のマリア」は、とりあえずの粗茶代わりにできる程度には万人向けだと思う。

上記の五冊以外だと、


・君が僕を
 著:中里十
 絵:山田あこ
 君が僕を~どうして空は青いの?~ (ガガガ文庫)


・葉桜が来た夏5
 著:夏海公司
 絵:森井しづき
 葉桜が来た夏〈5〉オラトリオ (電撃文庫)


・文学少女見習いの、初恋。
 著:野村美月
 絵:竹岡美穂
 “文学少女”見習いの、初戀。 (ファミ通文庫)


・円環少女10
 著:長谷敏司
 絵:深遊
 円環少女 10 運命の螺旋 (角川スニーカー文庫)


・とらドラ10!
 著:竹宮ゆゆこ
 絵:ヤス
 とらドラ10! (10) (電撃文庫)


あたりがお勧めだ。
続き物が多いので、強く勧めるには気がひけるのだが、シリーズをまとめ買いして読んでも後悔しない程度には面白いと、個人的には思っている。

このようなところで。
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ジャンル : 本・雑誌

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