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ベン・トー5を読んだ

著者はアサウラ。
イラストは柴乃櫂人。
半額弁当争奪に身命を賭すシリーズの第五巻。

今回の敵は、一巻にも出てきた猟犬群。一巻の彼らは頭目を欠いていたため全力を出し切れていなかったが、今回は違う。首魁を筆頭に真の力をもって主人公たちの前に立ち塞がってくる。

本シリーズでは弁当争奪に誇りをもってあたる者を「狼」と呼び、それ以外を「犬」と呼ぶ。
ルーキーに対して「犬」という呼び方を使うこともあるが、ほかにも蔑称としての意味合いもある。
自らの牙で糧を得ようとせず、主からのおこぼれにすがる唾棄すべき畜生。それゆえの「犬」である。

しかし、犬でありながら「猟犬群」の二つ名を頂く彼らの実力は、歴戦の狼たちが恐れるほどに高い。
狼たちは基本的に孤軍であり、共闘することはない。あってもそれは一時的なもので、その一瞬が終わればすぐさま互いが敵となる。そういう仕組みなのだ。
だが、彼ら猟犬群は十名近い人数で徒党を組み、組織戦によって弁当奪取を狙ってくる。その勝率はおのずと高いものとなり、例えるならゲームでいうチートに近い。

その対決と平行して、主人公の初恋の女の子が出てきたりもする。
名前だけなら確か一巻から出てきているはずだが、登場したのは今回は初めて。
人となりさえ知れないサブキャラから、ヒロインの一角まで昇格した珍しいキャラである。

彼女は本シリーズのキャラにしてはまた珍しく、半額弁当争奪戦に興味を示さない。
それどころか浅ましい行為だと切って捨てる。
とはいえそれは、作中における狼以外のキャラが示す反応と似たものであり、彼女がとりわけ異常というわけではない。

その彼女の視点を巧みに使って、「半額弁当争奪戦」の意義を再度問う。それが今回のテーマである。

かつてない強敵を前に、バカなことはやめろと腕引く少女を後ろに。
更には以前まみえた宿敵まで交えて、波乱に満ちた物語が展開されていく。

毎度似たようなことを書いている気がするけど、この著者氏、終盤の盛り上げ方が抜群にうまい。
今回も例によって文章を削りまくったそうだけど、それを感じさせない構成力も、さすがの一言。
常に同じ味を提供してくれる弁当のように、安定した読みごたえと読後感だ。
あと牧さんがかわいかった。空前の巨女ブームが少し理解できた気がした。

余談だが、この五巻はページ数がいつもより多く、それにともなって価格も増している。普通なら増ページは単価が上がることで消費者から敬遠されやすくなるため忌避されるのだが、それが今回に限って許されたのは、担当氏に彼女ができたからであるらしい。あとがきに書いてあった。
この著者氏の作品では、そんなネタともマジともつかない裏事情っぽいことが、冗談めかしてあとがきに書かれているのも特徴である。結構面白かったり。


ベン・トー〈5〉北海道産炭火焼き秋鮭弁当285円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
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ジャンル : 小説・文学

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