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ごくペン!を読んだ

著者は三原みつき。
イラストは相音うしお。
MF文庫新人賞、審査員奨励賞受賞作。

今や時代遅れとなりつつあるかに見えて意外に根強い人気を見せている四文字タイトルは、この作品を端的に書き表している。
「ペン」とは筆記具、つまり文章を書くことだ。
そして「ごく」とは極道、つまり任侠のことである。

極道という言葉、または存在に対しては、基本的にマイナスイメージがつきまとう。
だがこの作品においての極道は、弱きを助け強きをくじき、仁義を通そうとする言葉通りの任侠者だ。
日本でも最低クラスの低学力校へ、ある目的をもって編入した主人公は、力こそ正義を地でいく世紀末覇者伝説的な校風にもめげることなく、小さい頃に離ればなれとなった幼馴染みの少女を探すことになる。
はたして少女は見つかり、彼女もまた主人公のことを覚えていた。
のだがしかし、彼女は幼い頃とは似ても似つかぬ姿と性格、すなわちヤクザの親分に収まっていたのである。

という物語。
学校内でヤクザとかわけわかんねーよと思われるかもしれない。私も最初のうちはそう思っていた。
けれどこの「学校内でヤクザ」という明らかに異常なシチュエーションには、具体的な理由付けがなされている。
その理由ゆえに、少女は主人公との約束を裏切るようなかたちでヤクザの頭へ収まったのであり、最初のうちはそれを認められなかった主人公も、彼女たちヤクザと共に過ごしていくなかで、次第に考えを改めていくことになる。

こう書くとふざけたようで真面目な話なのかと思われるかもしれない。私も最初のうちはそう思っていた。
しかし基本的にはすごくバカな物語である。真面目にやっているようでも、根本はバカであり無茶苦茶だ。
主人公は作中におけるツッコミ担当的なポジションなのだが、目に見えて手が足りていない。ツッコミに対して、ボケの量も質も上すぎるのである。
だからツッコミが追いつかず、恐るべき無茶苦茶が公然とまかり通っている。とてつもなくカオスなストーリーなのである。

そしてその混沌のなかでも、一本の筋を通している。
著者が語りたいと思っていることを、最初から最後まで、きちんと貫き通している。
この本のなにがいいって、そこがいい。
それがあるからこそ、カオスな展開も面白く読める。
そういう作品だった。


ごくペン! (MF文庫J)
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ジャンル : 小説・文学

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