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ナハトイェーガーを読んだ

著者は涼本悠一。
イラストは一美。
サブタイトルは「菩提樹荘の闇狩姫」。

百合と聞いて購入し、その期待を裏切らない内容だった。
簡潔に言うと、このような感じになる。

序盤の文章からの違和感が酷く、これはハズレを掴んだかと思うのも束の間のこと、ページを四十もめくる頃には印象が逆転し、悪くないと思い始めていた。
そして第一幕を読み終えたときには、上質な百合作品であるという風に、考えを改めさせられていた。

舞台はとあるお嬢様学校。
共学だが、そうなったのは近年のことであり、男子生徒はまだ少ないという設定だ。
そこの一生徒である平凡な少女が、本作の主人公となっている。
彼女がふとしたきっかけから、ゴシックな衣服を身にまとう外国人の少女と出会うところから物語は始まる。
逢瀬が重ねられるたびにふたりの距離は縮まっていき、やがては級友や、時代錯誤な和装の少女も交えた奇談へと発展していく。
そんな感じの物語である。

先述の通り、立ち上がりがやや悪いと感じたのだが、そこさえ越えてしまえばあとは一気に読み進めることができた。
ファンタジックな要素が本著には多分に含まれており、それ絡みの問題を解決することがヒロインたちの主目的ともなるのだが、作中においてもっとも重要視されているのは、主人公とヒロインが仲を深めていく過程である。主題はあくまで百合ということだ。
主人公はそうした方面に天性の才覚があるらしく、プラチナブロンドの少女だけでなく、十二単の貴人からも言い寄られることになったりする。
そのふたりともが超然とした性格の持ち主であり、身なりに違わずおよそ浮世離れした言葉遣いやものの考え方をするので、彼女たちと主人公との掛け合いは現実離れしていてコミカルであり、読んでいてとても楽しいものだった。
また同時に、ふたりは女性をかどわかすことに躊躇がないので、言動にはときにうっすらと、ときに明白に情欲を匂わせる。それを主人公が受けてうろたえるという流れに繋がるのだが、そういった言動もまた作風に合っていて、魅力を深めているように感じられた。

広げすぎに思える風呂敷を、この一冊できちんと畳んでいるあたりも評価すべきポイントだろう。
決着のつけ方は予想とまるで違うものだったが、悪い印象は受けなかった。むしろ、この作品に似合いの落ちと言えるだろう。

プラチナブロンドのゴシック幼女、黒の長髪を膝まで届かせる和装の少女、そして百合。
このあたりのフレーズに惹かれるものがあるなら、読んでみて損はないと思う。


ナハトイェーガー ~菩提樹荘の闇狩姫~ (GA文庫)
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テーマ : 百合
ジャンル : 小説・文学

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