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アスタロッテのおもちゃ!の4話を見た

このアニメでは、原作において意図してかせずにかエッジの効いていたキャラクターの性格を、できうるかぎり角のとれたものにしている。
端的に言えば、キャラが皆丸くなっているのだ。

原作のキャラクターが、アニメと比べて刺々しかったりするわけではない。
ただ、根本的な価値観の違いによって、言動が常識外れに見えてしまうことがままあるのだ。
そのような尖って見える言動の数々を、アニメではできるだけ抑えるようにしている──見ていると、そんな風に感じられる。

常識外れに見える言動は、時として視聴者に悪感情を抱かせる。
前提となる価値観に差があることは、この場合あまり考慮されない。現実側の常識の方が、圧倒的に重視されるからだ。
よって間違っているのはキャラの方、ひいては作品の方…ということにされてしまう。

そうした流れを避けるために、キャラの言動へ補正を加えることを、おそらくはしているのだろう。
また、倫理的に健全な方向へという狙いもあるのかもしれない。
そうすることで、あの平和的な世界観へのキャラクターの融和を、より高いレベルで実現させようという狙いだ。
もちろんそこには、一部の視聴者からの“お叱り”を避けたいという意図もあるだろう。
要するに、アニメは原作に比べてより健全な内容になりつつあるということだ。

ここで、ひとつ気付いたことがある。
私はなにかの作品に触れるとき、もっとも重視するのは常にストーリーだ。
マンガでもアニメでもゲームでも小説でも映画でも、ストーリー性を持つあらゆるエンターテイメントでこのスタンスは変わらない。
他の部分、音楽やビジュアル、小説であれば文章力描写力といった要素によって総合得点が上下することはあるものの、評価の骨としているのはいつもストーリーである。
だからストーリーのよい作品であれば他が多少悪くとも評価するし、ほかの要素がどれだけよくともストーリーが駄目なら好意的には見られない。
今までは、そう考えていた。

けれどここにきて、良質なキャラクターが良質なストーリーの代替品になりうる可能性に気がついた。
代替品という表現は、正確に言うと少し違う。キャラクターとストーリーは、密接に絡み合ったものであるからだ。
よって正しくは、良質なキャラクターはストーリーの後押しをし、逆もまた然りというような表現である。

このアニメのストーリーは、有り体に言って平坦だ。
大きな山がなく、深き谷もない。
道程はなだらかで、起伏に富んだ要素はない。
そのことを責めるつもりはない。原作からしてそういう物語であるし、そもそも目指していると思われるのがそういう方向だからだ。

だが、そうした製作上の姿勢と、視聴者の反応は必ずしも比例しない。
起伏に乏しい物語をつまらないと切って捨てる人々は当然のようにいる。そして、そうした人々を責めることは誰にもできない。
好きでなければ、楽しめなければ切り捨てられる。それがエンターテイメントの常である。

しかし本作は、そうしたつまらないと切って捨てられかねないストーリーの平坦さを、良質なキャラクターによって補おうとしている。
それも、キャラを原作からそのまま持ってくるのではなく、言動を精査しより好意的に見てもらえるよう調整を加えた上でだ。

そのおかげでこのアニメは、ストーリーに起伏がないにもかかわらず、見て楽しめる作品として仕上がっている。
キャラクターによって、ストーリーが後押しされているのだ。
このことは、本作の大きな特徴と言えるだろう。

視聴者に刮目をうながすキャラ愛に満ちたアニメ。
それがこの「アスタロッテのおもちゃ!」なのである。というのはさすがに無理があるか…

話変わって、この4話でストーリーは大きな転機を迎えた。
原作を知らない人でも、勘のいい人なら事態の複雑さには気付けたことだろう。
この作品の怒濤の展開は、まさにここから始まるのだと言っても違和感なさげだけど、実際はそのようなことにはならない。たぶん。

この作品のなにがいいって、そこがいいのだ。
どれだけ深刻そうな事態になっても、どうにかこうにか、なんとなーくなんとかなってしまう。
ユルいというのとは少し違う。より正鵠を射た言い回しを求めるならば、それは「優しさ」だ。
キャラの大半がいい人であるこの作品は、端々まで優しさに満ちている。
だから、どんな事態に陥ってもなんとかなってしまう。なんとかされてしまう。

この作品の、そういうところが私は好きだ。


ロッテのおもちゃ! 4 (電撃コミックス)
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テーマ : アスタロッテのおもちゃ!
ジャンル : アニメ・コミック

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