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つぼみvol.12を読んだ

ガールズラブな作品だけを集めたアンソロジーの12冊目。
表紙を描いているのは小梅けいと先生。
口絵は百合姫の表紙でおなじみのカズアキ先生が担当している。

いつものように感想などなど。


 ◇


・ウミニソラ~The ocean Meets The Sky~ - 小梅けいと
表紙だけでなく作品の方でも参戦。
氏の作品をしばらく手に取っていなかったのだが、もともと高かった画力がさらに向上しているように感じられた。女の子が本当にかわいい。
作品のテーマは結構真面目で、女性型アンドロイドと人間の少女との触れあいを描くというもの。
「アンドロイドと人間とのあいだに恋愛は成立しうるか」というのは、百合好きにとっても看過しがたい問い掛けのひとつだと思う。
この作品はそこまで重くこの問題を扱っているわけではないのだけれど、しかし問いに対するひとつの答えは提示してくれている。
すなわちアンドロイドに宿るこころを真と見なすならば、彼女とのあいだに発生しうる関係もまた真であるということだ。


・星川銀座四丁目 - 玄鉄絢
前回出てきた新キャラを掘り下げていくかたちのエピソード。
そのシチュエーションゆえに先生はほとんど出てこない。
代わりのように出番の増えたかなえさんだが、話にどう絡んでくるのかはいまだ未知数だ。
百合作品には様々なキャラクターが登場するが、女性同士の恋愛を基礎とするジャンルであるため、感情を誌面に出さないキャラというのが滅多に出てこない。
感情の揺れ幅がカタルシスをもたらす要素となるので、キャラが無感情では作品として成立しにくいのである。
シニカルなほどに現実的で、こころを見せないかなえさんは、まさにその禁忌とも言える性質をそなえたキャラクターだ。
だから今なにを考えているのか、これからどう動いていくのか。
まったく読めなくて、そこがおもしろい。


・ひみつのレシピ - 森永みるく
若槻さん大興奮の巻。
妄想の中に突っ込みどころが多すぎる。
そう思いはしたんだけれど、今の雰囲気なら強気でいけば案外何とかなってしまうのかもしれない
だからといってそううまくはいかないというのも世の常であるわけで、波乱を呼ぶ合宿となってしまいそうだ。


・prism - 東山翔
めぐみがひかるの嫁すぎる。
いやひかるがめぐみの嫁なのか? どちらでもいいか。
広瀬さんは前回の様子を見るに、どうも裏があるように思えてならない。
このまま何事もなく和解できればいいんだけれど、さてどうなりますことやら。


・しまいずむ - 吉富昭仁
新キャラ登場。おかげで話に幅が出てきた感じ。
アップダウンのないこれまでの展開も悪くはないんだけど、多少はストーリー性もあった方が作品はおもしろくなると思う。
だがさしあたり気になって仕方がないのは、ダムみたいな女の子ってどういう形容なんだということだ…


・ロンリーウルフ・ロンリーシープ - 水谷フーカ
あー羊ってそっちなのかと思ったり。
ああいうキャラはこの作者氏のマンガでは珍しい気がする。
ここで止まるのか、それともさらに暴走するのか。
読めないあたりが少し恐い。


・Green. - 大朋めがね
関係というのは時間経過とともに変わっていくものであり、恋愛を扱った作品ならその変化を避けては通れない。
つけた仮面もいつかは剥がれる。必然的な結論というやつだ。
そして、そこにこそ恋愛マンガの妙もある。
飄々としていたキャラが実はという展開が好きだ。


・異文化より愛をこめて - 縞野やえ
マリアさんの割り切りは簡単なように見えて、実際は恐ろしく難易度が高い。
現実のものとなったなら、それこそ身を切られるような苦痛の連続だろう。
だからこそ彼女の覚悟がいかに重いものであったかよくわかる。
生まれた国は違えども、信念のために私心を殺した彼女の清廉さは大和撫子を名乗るにふさわしいものだと思う。


・むすんでひらいて - イコール
初夜の話。
関係を保つことに対してきちんと理由付けしているところがよかったと思う。
そういうところをなし崩しにしない作品は大好きだ。


・くらいもり、しろいみち - 由多ちゆ
連載二回目。
人付き合いの苦手な子と全盲の子の話。
距離感が独特で計るのが難しい。
お互いにどう思っているのかということさえろくに見えてこない。
わかるのは、あいだにはかない依存があるということだけ。
だがこのふたりの関係は、その依存という言葉だけであるいは事足りるのかもしれない。


・センチ・28cm - やとさきはる
身長差のある女の子たちの話。
一般のラブストーリーでもよくあるシチュエーションだが、百合でも見かける機会は比較的多い。
それだけ身長差というものに萌えを感じる人が多いということなのだろう。
個人的には大きい子の方がほがらかな性格だとよろしい。
大型犬の愛らしさに通ずるものがあると言えば、伝わってくれるだろうか。


・私の愛する河野さん - 芥文絵
テンパる主人公がかわいい。
けど話そのものはわりかし重い。
ノンケの同性に対して恋愛感情を抱くということが、いかに過酷な道であるのかということを思い知らされる。
どれだけ想っても叶う見込みは薄く、ばれたが最後絶縁されるかもしれないという恐怖を常に持ち続けていなければならないのだ。
それでも好きになるのは止められないし、気持ちを消すことなどできるわけがない。
もはや苦行にも等しい茨の道だ。
そしてだからこそ想いの強さが際立つし、カタルシスの大きさにもまた繋がるのだ。
よく練られたいいストーリーだと思う。


・プライベートレッスン - ナヲコ
連載最終回。
最初から最後まで一貫してゆるやかな作風だった。
結末には賛否あるかもしれないが、個人的には納得できるものだ。
こういう作品も世に出続けるべきだと思う。


 ◇


こんなところで。

vol.11には変化球的な作品が幾つか掲載されていたのだが、今回は直球のみに徹しているという印象。
どちらかを選ぶとするなら、直球だけの方がいいのではないかと思う。
需要に対する適正な供給とでも言おうか。
百合アンソロ誌は、純然たる百合だけを載せる雑誌であるべきだという思いはやはりある。


つぼみ VOL.12 (まんがタイムKRコミックス GLシリーズ)
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ジャンル : アニメ・コミック

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