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「紅」

片山憲太郎氏の著作です。
他の作品に「電波的な彼女」シリーズがあり、この「紅」は、それと世界観や設定を共有する物語になっています。とは申せ、明確に重なってもいないようで、その接点はごく一部の固有名詞などにのみ見られます。



主人公の紅真九郎は、表の顔はごく普通の高校生ですが、その裏では世のあらゆる揉め事を引き受け、処理するという「揉め事処理屋」を営んでいます。とは言うものの、若干16歳の高校一年生に過ぎない主人公に、そこまで大きな依頼が入るような事などあろう筈もなく、逃げた猫探しや、ストーカーの撃退などが主な仕事となっていました。そんなある日、突如として舞い込んだ、「巨大財閥の御令嬢を保護してくれ」という依頼によって、物語は始まりを迎えます。

本作の最大の特徴として、ヒロインの幼さが挙げられます。
年齢は7歳、即ち小学校一年生の少女こそが、この物語のヒロインとして設定されているのです。しかしながら、その扱いは、脇役やマスコット的なキャラクターに対するそれではありません。一人の女性として、物語のヒロインとして、正統に扱われているのです。
そのような理由から、特殊と言われる嗜好を持つ一部の諸兄方には、この設定の時点でスマッシュヒットするところがあるのではないかと思われます。

ストーリーとしましては、良く言えば王道、普通に称せば凡庸。
誤解を恐れず言えば、非常にエロゲ的です。主人公と、周囲の女性達とのハーレムに近い関係や、主人公が犯罪レベルの鈍感さだったりする点は、その最たるものと言えましょう。
意外性を期待して読む作品では絶対にありえませんが、しかし逆に王道こそを期待して読むなら、それなりの充足を得られるであろう事は確実です。

シナリオ自体がありふれており、先の展開が読めてしまう点については、確かに悪と断じる事もできるでしょう。
しかし、そうした凡庸な展開を、飽きさせずに読者へ読ませ続けるには、並外れた構成力が必要になるという事も、忘れてはいけません。
張られた伏線の数々が、クライマックスの一点に向かって集束していくさまは、一見の価値があると言えます。

先、と申しますか、これの10年後くらいのストーリーを読んでみたいと、本作読了後に思いました。そういうシナリオでなくとも、続巻が出るなら、購入するのは間違いありません。
…などと考えていましたら、どうやら本当に出ますようで。7月25日頃になるそうです。
その内容に関する話は今のところ聞こえてきませんが、いずれにしろ私の期待を裏切るものにはならないでしょう。いわゆる「王道のシナリオ」は、先を読めてしまう凡庸さ故に、期待外れのものを掴んでしまう可能性が極端に小さくなるという利点があったりもするのです。
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