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「涼宮ハルヒの消失」

読了しました。
シリーズ第4巻です。



まずは端的な感想だけを書いておきます。
正直に言いまして、予想していたほどには面白くありませんでした。ですが、それは仕方のない事だったとも言えます。
何故なら、「消失」がシリーズ中でも屈指の名作として扱われている事は、「涼宮ハルヒの憂鬱」という作品に興味を持つ者なら嫌でも耳に入るであろう情報であり、それを知った以上は、過剰な期待を抱いてしまい、その果てに失望を感じる事になったとしても、それは仕方のない事と言えるだろうからです。

更に言えば、ストーリーのあらすじとその顛末を、今までに得ていた断片的な情報から推察できてしまっていたという点も大きいでしょう。
読んでいくうちにオチが読めてしまったという方が、まだいいのです。それは、作品そのものから得た情報によって可能となった推察であり、引き金は作品にあります。故に、楽しむ過程でそういう結論を得てしまったという風に、好意的に考える事もできます。
ですが、作品外からヒントを得、結論にまで至ってしまった場合、そこから生じるであろう感覚は、大多数の人間にとって共通する悪しきものとなります。即ち、「ネタバレされてしまった」となる訳です。

私の場合は、そこまで大袈裟なものでもありません。しかし、本作「消失」のキーパーソンが誰であるのかは、読み始める以前から想像できていましたし、それは物語を楽しむ上で本来必要の無かった情報と言えます。そういう意味で、私はこの作品を純粋に楽しめたとは言いがたいのです。よって、「思っていたほど面白くなかった」という私の端的な感想は、あくまで主観的なものに過ぎず、客観性に乏しいものである事をここに明記しておく次第です。

さて、本著「涼宮ハルヒの消失」は、今までのシリーズとは一線を画した作品という印象を私に与えました。少なくとも、私が既に読了した「憂鬱」、「溜息」、「退屈」の3冊とは、ベクトルが微妙に異なります。
本シリーズの主人公は、言うまでもなくキョンであり、また作品内の主人公はハルヒです。作品内の世界はハルヒを中心として動いていき、それをキョンの視点で追い掛ける事になります。
ですが、この「消失」の作品内主人公は、ハルヒではありません。厳密に言えばそうなるのかもしれませんが、私には別の、ある人物が本著の主人公に見えました。既読の方には言うまでもないでしょうが、あえて言います。長門有希その人です。

世界は長門さんを中心に形作られ、長門さんを中心に動いていきます。
結果として絶望の間際にまで追い詰められる事になるキョンでしたが、拠り所として頼ったのは長門さんでしたし、最終的な解決への鍵となったのもまた、長門さんでした。
ハルヒが重要な位置を占めていたのも間違いありませんが、究極的に言えば、それがハルヒである必然性はなかったのです。ですが、長門さんがいなければ、この物語は始まりさえしませんでした。そういう意味でも、本著の真の主人公は「長門有希」だったと、私には思えるのです。

このシリーズはライトノベルであり、誤解を恐れず言えばキャラクターありきの小説です。キャラクターに魅力があって初めて体裁を成す作品ですから、萌え、もしくは燃えというのは作品にとって非常に重要な要素と言えます。
その点で言いますと、本著はまったく申し分がありません。

もっと具体的な話をしましょう。
本シリーズに登場するどのキャラクターが好きかという話になった時、その人気は涼宮ハルヒ、長門有希、朝比奈みくるの3者に分かれる事になるでしょう。鶴屋さんが主要キャラ並みに上位へ食い込む可能性も大きいのですが、ここではそれは置いておきます。
このうち、朝比奈さんが3位になるのは、恐らくですが間違いありません。問題は、どちらが1位を獲得するかという事なのですが、私は僅差で長門さんが勝つのではないかと思っています。
根拠と言えるほど具体的なものではありませんが、何でも例の3枚同時にリリースされたキャラクターソングは、秋葉原では長門さんのそれがもっとも売れたそうなのです。それをそのままキャラ人気と結びつけるのは如何にも短絡的に過ぎますが、一つの資料としては考える事ができるでしょう。

そして結論です。
本著を読むと、長門さんに萌える人の気持ちがよくわかるのです。「ああ、これでは仕方がない」という風に、納得してしまえるのです。
長門さんがああいう行為に至った背景を思うと、その切なさ加減はちょっとやそっとで書き表せるものではありません。どれだけの事を思ってきたのか、どれだけの事に耐えてきたのか、そういった事柄に思いを馳せると、彼女の辿った道筋は同情するにあまりあります。キョンが怒るのも無理からぬ事です。

はじめに前置きましたように、本著はそこまで面白い作品とは、私には思えませんでした。少なくとも、私にとっては「溜息」の方が、まだ楽しむ余地がありました。アニメ化以降のファンの方ですと、私と同様の感想を抱く可能性が大きいと思われます。
ですが、長門さん萌えを自称するなら、1食を抜いてでも迷わずに買うべき作品です。後悔する事は、万に一つもないでしょう。特に長門さん萌えでもなかった私でさえ良いと思ったほどなのですから、これは間違いないと胸を張って言う事ができます。

そして同時に、本著の映像化した姿を観たいと、読んでいる最中に強く思いました。京アニならば、これを一世一代の名作に仕上げてくれる事でしょう。
いつになるかはわかりませんし、或いはそんな機会が訪れる事は無いのかもしれません。ですが、オタクを自称するならば、待つべきでしょう。「涼宮ハルヒの消失」には、それだけの価値があるのですから。
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