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「オオカミさんと七人の仲間たち」

「先輩とぼく」シリーズの沖田雅さんが綴る新シリーズです。
イラストはうなじさんが担当しておられます。



著者氏をして「第一次スーパー童話大戦」と評される本作品は、その第2のタイトルに違わず、古今東西の童話やおとぎ話をごった煮にしたようなストーリーを持っています。
特にキャラクターに関しては忠実に倣っており、名前や設定に著者流のアレンジを加えつつも、原典の色を残す魅力的なキャラクター達に仕上がっています。

中でも、物語の中心にいる大神涼子さんは、主人公という事もあって、特に魅力たっぷりに描かれています。見た感じはワイルドでキツめの美人さんですが、実は…というような事はなく、口が悪い上に手癖も悪いのです。具体的に申しますと、喧嘩最強です。魔女っ子マジョーリカ先輩(注・本名)製作のハンドグローブ型メリケンサック、その名も「ねこねこナックル」を駆使し、並居る強敵をばったばったと薙ぎ倒していくのです。

そんな彼女は、御伽学園学生相互扶助協会、通称「御伽銀行」に所属する1年生です。
「御伽銀行」とは、学園内の力の貸し借りをシステム化し、それを学生自身によって管理統制するための組織です。主に荒事担当の大神さんは、知略担当の赤井りんごさんとペアを組み、貸しの回収と借りの返済に日夜明け暮れているという訳です。

本著は、上記のような設定を基本とした上で、ゲストキャラクターも交えてのショートストーリー仕立てとなっています。その記念すべき2つ目のエピソード、1つ目はプロローグと呼んでしまって差し支えなさそうですから、実質1つ目のエピソードにて、大神さんの未来の相棒となるであろう少年、森野亮士くんの登場と相成ります。

この亮士くん、育ってきた環境の所為で、他人の視線を何より恐れてしまうという非常に厄介な性質を持っています。要するにヘタレです。
人の視線を恐れるあまり、注目を集める事を極度に嫌い、その果てに「普通である事」を極めてしまい、まったく目立つ事のない居住まいを習得するに至ります。その気配のコントロールは野生の獣にも匹敵するレベルで、潜入任務なら右に出る者はいません。まさしく「森の猟師」、ヘタレはヘタレでも凄いヘタレなのです。

本著は、大神さんとその亮士くんに、赤井りんごさんを加えた3人が中心となって物語を動かしていきます。「七人の仲間たち」とありますように、キャラクターは他にも登場するのですが、本巻で主に活躍するのはその3人になります。
シリーズ化も予定されているようですから、他のキャラクターに関しては、いずれ続巻にて語られる事になるのでしょう。


あらすじの解説はこのくらいにして、ストーリーについて少しだけ言及させていただきます。
まず、大神さんの制服についてです。
古き良きスケバンを思わせるそのロングスカート、それはまだいいのです。御伽学園は、その並外れた生徒数の多さ故に、顔だけでなく服装でも生徒を見分けるために、制服の改造が公式に認められています。そのため、中には度を超えた改造を施す人も少なからずいらっしゃいまして、その最たるものが制服をメイド服にしちゃいましたというようなケースです。そういった事例と比較すれば、スカートの丈が長いというくらいの事は問題にすらなりません。問題にすらならない筈だったのですが、実は問題があったのです。

前述の通り、大神さんは喧嘩が強いです。
喧嘩というのは、よほど特殊な格闘技を身に着けているか、または特殊な武装をまとってでもいない限り、売る方も買う方もアクティブに動き回るものです。動き回るのにロングスカートが相応しくない事は誰の目にも明らかであり、実際大神さんも長いスカートを邪魔に思っていたようでした。そこでどうしたかといいますと、スリットを入れる事で物理的な行動制限を減じるという手段を用いたのです。

なるほど、ファッション性と機能性を両立させた素晴らしい解決策と申せましょう。ですが、問題なのはそのスリットの深さなのです。
チャイナ服も真っ青というそのスリットの深さは、もはやパンツが見えちゃうとかそういうレベルですらありません。どう考えても見せ放題なのですが、当の本人はさほども気にしてはいないようです。

単にオーバーに描いているだけという説もありますが、と申しますよりまさしくその通りなのだと思いますが、どうしても気になって仕方ありませんでしたので、思わず言及してしまいました。あれは普通にエロいと思うのです。


閑話休題、赤井りんごさんについてを少々。
彼女のキャラクターを端的に言い表すには、“ヴァンパイアシリーズのバレッタ”と申しますれば、少なくとも遊んだ事のある方にはご想像いただけると思います。あそこまで腹黒くはなく、むしろりんごさんは常識人と評した方が適切なのですが、可愛らしい外見と、それに相反する内面を持っているあたりはよく似ています。
敵に対しては微塵の容赦もしない彼女ですが、常に一緒にいる大神さんの事は、非常に気に掛けています。見た目は大神さんより年下ですが、内面はずっとお姉さんです。まるで本当の姉のように、大神さんを支え、導いていきます。

目立って活躍するのは大神さんと亮士くんですが、本作品はりんごさんの存在なしには決して成り立ちません。彼女の占めるポジションは、それほどに重要なのです。


最後に、浦島さんと乙姫さんについてを語っておかなければなりません。
簡潔に申しますが、あんなオチとは夢にも思いませんでした。思いませんでしたが、楽しめたのも事実です。雪崩の如く突き進むハイテンションかつアレな展開に、もはや言葉を差し挟む事さえ許されないような気持ちになりました。浦島さんは今後メインキャラクター入りが予定されているそうですが、そのうち気が付いたらいなくなっていたりしそうです。そして、その理由が公式には決して発表できない類いのものである事も、想像に難くありません。


総括としましては、特筆するほど面白い作品ではありませんが、かるく読むのにはいいと思います。大神さんのキャラクターがツボにくるなら、文句なしに良作足り得るでしょう。
文章が特徴的と申しますか、かなりくだけた感じになっておりますので、そのあたりを気にされない方なら十分に楽しめると思います。
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