スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「殺×愛1 -きるらぶ ONE-」

著者は風見周さん、「周」と書いて「めぐる」と読むそうです。
イラストはG・むにょさんです。
タイトルに「ONE」とありますが、本著はシリーズ第2巻です。第1巻がタイトルに「ZERO」を冠している関係で、そのようになっています。



物語の本編、即ち椎堂密と有栖川咲夜とが繰り広げる世界の命運を賭けた恋のお話は、この第2巻から本格的な開始を迎えます。第1巻は、言わばその前座です。
前巻の最後で、咲夜が主人公の学校へ転入してきた事を皮切りに、主人公の幼馴染も含めたドタバタな三角関係が展開されていく事になります。
そして、その裏で主人公と天使達、双方の思惑も展開していく事になるのです。

本作品の特徴としましては、物語の設定や、過去と現在を平行して描いていく構成など幾つか挙げられますが、中でももっとも印象深いそれは、主人公の並外れた鬼畜さだと思います。
事情はどうであれ、彼が自らの妹に対してした事は、非人間の烙印を捺されて然るべきものであり、鬼畜と呼んで何ら差し支えのない所業だと思います。

ただ、その「事情」も理解できないではないのです。ある日突然世界が崩壊をはじめ、それを引き起こしているのが他ならぬ自分であった場合、まともな精神の持ち主ならば、自分を責め苛む事と思います。
家族や恋人、友人達が、自分の所為で苦しみ、命を落としていくのです。並の神経で耐えられる事ではありません。しかも、それを止めるには自分が死ぬ以外に方法がないにもかかわらず、どんな事をしても死ねないとなれば、理性を保っていられる方が嘘でしょう。

そういった「壊れ」の描写に関しては、本作品はなかなかに優秀なのではないかと思います。常軌を逸した人格ならば、ライトノベルに限らず数多くの作品で見る事ができますが、その原因と逸脱していく過程、そして結果をユーザーに納得させ得る作品となりますと、意外に少ないのではないでしょうか。

本著を100点満点で評すとしますと、85点といったところです。
特別に面白いという事はないのですが、それなりに面白く、かつ存外に萌え度が高かった事がこの点数に至った理由です。
減点の理由は、やはり決定打に欠ける事でしょうか。

余談ですが、本作品の主人公も、こうしたラブコメの要素を持つ作品にありがちな、国宝級の鈍感さを持っています。その凄まじさは、他の作品と比較してみても何ら遜色がないどころか、一歩抜きん出て見えるほどです。ただ、彼の場合は、その一言だけでは片付けられないようにも思うのです。

彼が鈍感に見えるのは、そう見せているだけなのではないかと私は思う訳です。つまり、寄せられる好意にあえて気付かないふりをしているのではないかと、そういう事です。

一応の根拠はあります。第1巻において、彼は他人同士の色恋においては、鋭いとまでは言わないまでも、人並み程度に察する事ができていました。他人に対してそうできるのであれば、自分に対してできない道理はありません。
彼の背負っているものと、掲げている目的を考えますと、好意を突っぱねるのではなく、気付かないふりをして受け流すという選択に至ったとしても、何ら不思議はないと思います。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリー
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

ブログ内検索
最近の記事
リンク
おすすめ品

少女セクト 1
少女セクト 1
感想

少女セクト 2
少女セクト 2
感想

君が僕を
君が僕を
感想

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
感想

劇場版 「空の境界」Blu-ray Disc BOX(通常版)
劇場版 「空の境界」Blu-ray Disc BOX(通常版)
感想

リトルバスターズ!エクスタシー 初回限定版
リトルバスターズ!エクスタシー 初回限定版
感想

円環少女
円環少女
感想

ALL YOU NEED IS KILL
ALL YOU NEED IS KILL
感想

RSSリンクの表示
ランキング

FC2Blog Ranking

人気ブログランキングへ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。