天元突破グレンラガン 第19話 「生き残るんだどんな手段を使っても」

オープニングの最後に姿を見せる、マントを羽織ったシモンが格好良すぎです。その場において、共に歩いているのはブータのみ。彼もまた、何らかの秘密を抱えた存在であることは、間違いなさそうです。

そういえば、第17話においてココ爺は、ニアに仕えるよう命ぜられた獣人だったという風に説明されていましたが、その風貌といい行動といい、まだ何か含んでいそうな雰囲気です。ブータと同じく、話が進んでいくことで、その真の姿が明らかとなったりするのかもしれません。

さて、前回の予想は完全に外れる結果となってしまいました。
シモンは総司令の座を降ろされると共に、裁判によって死刑を宣告され、ロシウはその後任として、新総司令の座に着くこととなりました。

人類殲滅計画、すなわち“落ちてくる月”への対策としては、世界中のあちこちに点在していた地下1,000mに建設された都市へ、約64万人が避難し、残りの約36万人、主にカミナシティ近辺に住む住民達は、超弩級スペースダイガン『アークグレン』によって、成層圏外へ一時退避することとなりました。この計画がうまくいけば、月の衝突による人的被害は最小限に抑えられるものと思われます。

また、アンチスパイラルの機動兵器『ムガン』に対しては、リーロン、アーテンボローらが開発した新兵器によって、周囲への被害をまったく出さずに撃退する方法が確立されました。
余談ですが、この時のリーロンは痺れるくらいに格好良かったです。オカマキャラとしては、もはや最強の部類に入るのではないでしょうか。

これらの施策によって、新政府はシモンに頼る必要がなくなったことになります。「もうあなたには頼らない」という、ロシウの言葉通りに。

思っていた以上に、シモンとロシウ、2人の道すじは大きくずれてしまっていたようです。それは、もはや修復不可能な域に達しているようにも見えます。

巨大ムガンとの戦闘の最中において、突如現れたニアの姿に一瞬心を奪われてしまったシモンは、戦闘後、同乗していたキノンに対し、「あれは俺の知っているニアじゃない」と呟くように告げます。それは、アンチスパイラルのメッセンジャーと化したニアをというだけでなく、自らの人生そのものも諦めてしまったかのような台詞でした。このまま再び、第2部の暗く沈んだシモンへと逆戻りしてしまうのでしょうか。

夕日の照りつける中、預けられたコアドリルを自らの手でロシウに返し、グレンラガンの廃棄と、決別の言葉を告げられたシモンは、促されるままに輸送機へ乗せられ、リンカーネ刑務所へと収監されます。

ですが、そこでシモンを待っていたのは、思わぬ相手との再会でした。
かつては敵として刃を交え続け、今では収監されるいち囚人と成り果てた男、ヴィラル。図らずも、今のシモンと立場はまったく同じです。
オーソドックスに協力しての脱獄という流れになるのか、それともまったく別の展開が待っているのか。

そして、ロシウの側にも大きな苦難が襲来するようです。
次回、「神はどこまで僕らを試す」。第1部、第2部とはまるで異なり、この第3部は一筋縄ではいかないようです。一体、この先にどのような展開が待ち受けているのでしょう。