もえたん 第12話 「スキップ!」
不条理、混沌、理不尽といった、違和の言葉をごった煮にしたかのようなこのアニメも、ついに最終回を迎えます。英単語帳が原作のアニメに相応しく、最後は大学受験によって幕引きとなりますようです。
いんく、里奈、麗美、すみ、そしてナオくんのそれぞれが、志望する学校、「萌杉大学」への合格を果たすため、最後の追い込みにかかっていきます。
ナオくんは、それまでことあるごとに電源を入れていたゲーム機を、そしてPCまでをも封印し、合格への意気込みがかなりのものであることを窺わせます。
一方すみも、瑠璃子さん監督の下、受験勉強に精を出しますが、苦手な英語がいまいちはかどりません。いんくを頼ろうかとも思うものの、素直でない性格が災いし、機を逃してしまいます。
そこで考えたのが、「変身してナオくんと一緒に英語を教えてもらう」というものでした。
ナオくんはともかく、いんくにはテンペラすみの中身がバレていますので、変身して押しかけたところで「すみがいんくから英語を教えてもらう」という構図は崩れようがないのですが、そこはそれ、変なところが抜けた彼女のやることです。すみの頭の中では、その行動は何ら不自然でないものとして認識されているのでしょう。
ちなみに、ナオくんはパステルいんく先生の正体に気付いていなかったようです。
以前の、魔法によって変身した状態なら、髪の色が変わっていましたのでまだわかるのですが、今のパステルいんくはいんくそのものと言っても過言ではなく、現に澪には一目で看破されていました。
ナオくんのこのニブさは、もはやエロゲーの主人公としてさえ通用するレベルです。もしかすると、元よりそういうお約束を狙ったキャラ設定だったのかもしれません。
と、ここであーくんに怪しい動きが。
時折1人でいなくなるあーくんを訝しがり、かーくんはこっそりとその後をつけます。そして目にしたのは、ご町内の皆々様に馴染みまくっているあーくんの姿でした。
ご町内ではもはや、アヒルが喋ることなど当然の事実として受け入れられていますようで、異を唱える者は1人としていません。皆が皆、あーくんへ気軽に声を掛け、あーくんもまたそれに応えます。この異様なまでの適応力の高さも、大魔道士たる所以なのでしょうか。
そしてあーくんが辿り着いたのは、街外れの孤児院でした。
中を覗けば、あーくんを迎え入れる少年少女達の姿があり、すわそれが狙いかと思いきや、あーくんは至って冷静。
とその時、奥から見覚えのある相貌が現れたではありませんか。
ある時は名も無きおっさん、ある時はあーくんの師匠、またある時は魔法王国の騎士団団長、しかしてその実体は、孤児院の院長先生であったようです。
その身は病に侵されているようで、歩くことさえ娘の肩を借りなければできず、苦しそうに咳き込む姿は、病の根深さを推察させるに十分なものでした。
おっさんと、互いに罵倒しあったのちに、早々に引き上げたあーくんでしたが、子供の1人があーくんからの預かり物だと、薬の入った袋をおっさんへ差し出します。
「バカ野郎、余計なことしやがって、こんなもの、飲めるかよ…」と、涙ながらにこぼすおっさん。
四半世紀ほど前に使い古されたかのようなこの感動ストーリーは、一体誰のためのものなのでしょう。かーくんの独白が、まるで視聴者の胸の内を語っているかのように聞こえてしまいました。
ところで、ダンディの正体は魔法王国の国王だったわけですが、彼はここ最近街から姿を消しているようです。そのため、彼を追い駆けていた警官も生涯の敵を失って、寂しそうにしていました。
すると突然姿を現わせるダンディ。慌てて追い駆ける警官でしたが、角を曲がった路地裏にいたのは、ナオくんの妹の澪のみで、そこにダンディの姿はありませんでした。
警官が通り過ぎた後、何事もなかったかのように澪の足元から現れる、ダンディそっくりな犬の姿。それは、魔法によってアヒルやネコにされた誰かさん達に、とてもよく似ていました。
そしてまたも突然現れる、「マジカルしずく」を名乗る少女。その姿はかつてのいんくやすみによく似ていて、などと思っていましたら、突如として変身を促す犬ダンディことだーくんと、それに従い変身し始める澪。あろうことか、変身バンクまでちゃんとありました。最終回だというのに、このネタのためだけに、わざわざ作った模様です。
変身を終え、上げる名乗りは「マジカルみお」。びっくりするほどそのまんまです。
まさか、最終回にしてこのような展開へ至ろうとは、一体誰が予想しえたでしょう。いえ誰も予想できなかったに違いありません(反語)。
あまりに超展開すぎて、もはや苦笑するしかないような有様でした。最後の最後まで、本当にやってくれます。
そんなアニメの締めくくりは勿論、無事に合格を果たしたいんくとナオくんの姿です。そのナオくん曰く、受かった理由は「パステルいんく先生が勉強を教えてくれたから」だそうで、いんくも頑張った甲斐があったというものです。
しかし、高校生としても違和感を拭えない容姿だったというのに、それが今度は大学生です。ナオくんと並んで歩く姿は、どう見ても年の離れた兄妹でしかなく、同い年の幼馴染にはまったく見えません。
彼女が、その母親と同じくらいにでも成長できる日は、どうやら来ないままになってしまうようです。
さて、今回の例文は以下の3つです。
「特典を変えただけで中身が一緒なんてメーカーの陰謀以外の何物でもない。」
「パンチラって英語でなんて言うのか超気になる。」
「もえたんのアフレコは朝10時からやってます。正直眠いです。」
そのまま「PANTHIRA」ではないのかと思ったのですが、案外適当な言葉があったりするのかもしれませんね。
以下、簡単にですが総評など。
英単語帳を原作として作られたとは到底思えないような、破天荒極まるアニメでした。
原作の方も、かなりぶっ飛んだ内容と聞き及びますが、アニメの方は、その更に上を行っていたのではないでしょうか。
昨今の規制の厳しい中で、これだけあからさまなサービスシーンを入れまくってきたことや、不条理感溢れすぎて笑わずにいられないストーリー展開など、評価できるポイントは、実は結構多いです。
間違ってもまともなアニメではありえませんが、たまにはこういう物があってもいいのではないでしょうか。そんな風に思わせてくれる作品でした。
いんく、里奈、麗美、すみ、そしてナオくんのそれぞれが、志望する学校、「萌杉大学」への合格を果たすため、最後の追い込みにかかっていきます。
ナオくんは、それまでことあるごとに電源を入れていたゲーム機を、そしてPCまでをも封印し、合格への意気込みがかなりのものであることを窺わせます。
一方すみも、瑠璃子さん監督の下、受験勉強に精を出しますが、苦手な英語がいまいちはかどりません。いんくを頼ろうかとも思うものの、素直でない性格が災いし、機を逃してしまいます。
そこで考えたのが、「変身してナオくんと一緒に英語を教えてもらう」というものでした。
ナオくんはともかく、いんくにはテンペラすみの中身がバレていますので、変身して押しかけたところで「すみがいんくから英語を教えてもらう」という構図は崩れようがないのですが、そこはそれ、変なところが抜けた彼女のやることです。すみの頭の中では、その行動は何ら不自然でないものとして認識されているのでしょう。
ちなみに、ナオくんはパステルいんく先生の正体に気付いていなかったようです。
以前の、魔法によって変身した状態なら、髪の色が変わっていましたのでまだわかるのですが、今のパステルいんくはいんくそのものと言っても過言ではなく、現に澪には一目で看破されていました。
ナオくんのこのニブさは、もはやエロゲーの主人公としてさえ通用するレベルです。もしかすると、元よりそういうお約束を狙ったキャラ設定だったのかもしれません。
と、ここであーくんに怪しい動きが。
時折1人でいなくなるあーくんを訝しがり、かーくんはこっそりとその後をつけます。そして目にしたのは、ご町内の皆々様に馴染みまくっているあーくんの姿でした。
ご町内ではもはや、アヒルが喋ることなど当然の事実として受け入れられていますようで、異を唱える者は1人としていません。皆が皆、あーくんへ気軽に声を掛け、あーくんもまたそれに応えます。この異様なまでの適応力の高さも、大魔道士たる所以なのでしょうか。
そしてあーくんが辿り着いたのは、街外れの孤児院でした。
中を覗けば、あーくんを迎え入れる少年少女達の姿があり、すわそれが狙いかと思いきや、あーくんは至って冷静。
とその時、奥から見覚えのある相貌が現れたではありませんか。
ある時は名も無きおっさん、ある時はあーくんの師匠、またある時は魔法王国の騎士団団長、しかしてその実体は、孤児院の院長先生であったようです。
その身は病に侵されているようで、歩くことさえ娘の肩を借りなければできず、苦しそうに咳き込む姿は、病の根深さを推察させるに十分なものでした。
おっさんと、互いに罵倒しあったのちに、早々に引き上げたあーくんでしたが、子供の1人があーくんからの預かり物だと、薬の入った袋をおっさんへ差し出します。
「バカ野郎、余計なことしやがって、こんなもの、飲めるかよ…」と、涙ながらにこぼすおっさん。
四半世紀ほど前に使い古されたかのようなこの感動ストーリーは、一体誰のためのものなのでしょう。かーくんの独白が、まるで視聴者の胸の内を語っているかのように聞こえてしまいました。
ところで、ダンディの正体は魔法王国の国王だったわけですが、彼はここ最近街から姿を消しているようです。そのため、彼を追い駆けていた警官も生涯の敵を失って、寂しそうにしていました。
すると突然姿を現わせるダンディ。慌てて追い駆ける警官でしたが、角を曲がった路地裏にいたのは、ナオくんの妹の澪のみで、そこにダンディの姿はありませんでした。
警官が通り過ぎた後、何事もなかったかのように澪の足元から現れる、ダンディそっくりな犬の姿。それは、魔法によってアヒルやネコにされた誰かさん達に、とてもよく似ていました。
そしてまたも突然現れる、「マジカルしずく」を名乗る少女。その姿はかつてのいんくやすみによく似ていて、などと思っていましたら、突如として変身を促す犬ダンディことだーくんと、それに従い変身し始める澪。あろうことか、変身バンクまでちゃんとありました。最終回だというのに、このネタのためだけに、わざわざ作った模様です。
変身を終え、上げる名乗りは「マジカルみお」。びっくりするほどそのまんまです。
まさか、最終回にしてこのような展開へ至ろうとは、一体誰が予想しえたでしょう。いえ誰も予想できなかったに違いありません(反語)。
あまりに超展開すぎて、もはや苦笑するしかないような有様でした。最後の最後まで、本当にやってくれます。
そんなアニメの締めくくりは勿論、無事に合格を果たしたいんくとナオくんの姿です。そのナオくん曰く、受かった理由は「パステルいんく先生が勉強を教えてくれたから」だそうで、いんくも頑張った甲斐があったというものです。
しかし、高校生としても違和感を拭えない容姿だったというのに、それが今度は大学生です。ナオくんと並んで歩く姿は、どう見ても年の離れた兄妹でしかなく、同い年の幼馴染にはまったく見えません。
彼女が、その母親と同じくらいにでも成長できる日は、どうやら来ないままになってしまうようです。
さて、今回の例文は以下の3つです。
「特典を変えただけで中身が一緒なんてメーカーの陰謀以外の何物でもない。」
「パンチラって英語でなんて言うのか超気になる。」
「もえたんのアフレコは朝10時からやってます。正直眠いです。」
そのまま「PANTHIRA」ではないのかと思ったのですが、案外適当な言葉があったりするのかもしれませんね。
以下、簡単にですが総評など。
英単語帳を原作として作られたとは到底思えないような、破天荒極まるアニメでした。
原作の方も、かなりぶっ飛んだ内容と聞き及びますが、アニメの方は、その更に上を行っていたのではないでしょうか。
昨今の規制の厳しい中で、これだけあからさまなサービスシーンを入れまくってきたことや、不条理感溢れすぎて笑わずにいられないストーリー展開など、評価できるポイントは、実は結構多いです。
間違ってもまともなアニメではありえませんが、たまにはこういう物があってもいいのではないでしょうか。そんな風に思わせてくれる作品でした。
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もえたん 第12話「スキップ!」
全体的に、パンツ祭でした。
もえたん 第12話
いんくが受験生だというのは前回からわかっていたけど、志望校が萌杉大学バロスwwwwwwwwwwwwwwwww
しかも、みんなの志望校が一緒の大学って( ̄∇ ̄;)
ハッ、すみタソが受験のためにガリ勉フォームの眼鏡っ子になったφ(@_@)カリカリ
...
もえたん 第12話「スキップ!」
萌杉大学。
レビュー・評価:もえたん/第12話「スキップ!」
品質評価 27 / 萌え評価 45 / 燃え評価 0 / ギャグ評価 54 / シリアス評価 18 / お色気評価 27 / 総合評価 28レビュー数 11 件
もうすぐ大学受験!ちらちらと雪が降るなか、大学合格に向かってラストスパート!でも、英語が苦手なすみは不安でいっぱい。見栄をはってい
もえたん 第12話「スキップ!」感想
もえたんも最終回。このおバカアニメが終わってしまうと思うとさびしいですね・・・。 もえたん Lesson 1早速感想。最後はなんだかもえたんっぽくおバカに終わりましたね。ロリエロ百合やって。あーくはんよだれたらして。一応目標であった大学に無事合格。まぁその過...
もえたん 第12話 「スキップ!」
もえたんも最終回です。
始まる前はこんな作品だとは思いもしなかったなぁw
あれ?アイキャッチがあまりエロく感じない・・・
この作品に関しては感覚が麻痺してるからかなw
(アニメ感想) もえたん 第12話 「スキップ!」
もえたん Lesson 1
もうすぐ大学受験!ちらちらと雪が降るなか、大学合格に向かってラストスパート!でも、英語が苦手なすみは不安でいっぱい。見栄をはっていんくの手助けを断ったものの、結局は一緒に追い込み勉強することに。そんなこんなで、あっという間に迎えた
もえたん 第12話(最終話)
第12話『スキップ!』(最終話) 受験勉強も大詰め! いんくもすみもナオくんも里奈麗美も 目指す大学は萌杉大学。 風呂場で本って読めなくねえか? へにゃへにゃになりそうですが、 特殊な素材かなにかなのかな??
もえたん
第12話 「スキップ!」
「いんく」:正体がバレないのが、魔法少女の原則よっ!
前々回の話が最終回でもよかったんじゃないですか?
なんだか忘れていた「ナオくん」と一緒に登校すると云う設定も、
いまさら
アニメ感想 ~もえたん 第12話(最終話)~
スキップ!
やった!やっちまったよ...
もえたん 第12話「スキップ!」
大学受験。
そしてあーくんともお別れかぁ
もえたん 第12話「スキップ!」
いんくは最後までやっぱり小学生(笑)
受験直前、メガネっ子(違)になったスミは合格できたのか?
そして新たなる魔法少女登場!?
最終回。スタッフは最後まで好きなことをやった。やっちゃいました!
最初から
もえたん 第12話「スキップ!」(最終回)
[画像]
最終回にまでエロを忘れないもえたんが大好きです。
いんくを見るのもこれが最後だと思うと寂しいですね・・・。
さて、最終回はとうとう大学受験のお話。萌杉大学に向けてみんな猛勉強です!
すみちゃんは相変わらず英語がダメ。。いんくが折角教えてあげるとい
もえたん 第12話(最終話)「スキップ!」
もえたん 第12話(最終話)「スキップ!」
もえたん 第12話(最終回)
今回は、皆頑張って勉強して萌杉大学を受験するお話。
最後まで唐突な意味不明展開がもう最高で楽しすぎで笑いっぱなし(笑)。
ロリなエロ成分も忘れずに、あーくんの無駄に熱いパートも忘れずに、澪の変身まであってもえたんらしいハジケぶりでした。
皆の目指す大...
もえたん 第12話「スキップ!」
萌杉大学!初っ端吹いたじゃないかww
それもみんなが目指す大学だし、どんな大学だよ(*´Д`)
本屋のハヤテのような!?ワロタwww 何気にピンク髪のナギ可愛い
スミ「えっち...
もえたん 第12話「スキップ!」
アニメではいよいよ受験シーズン直前。
こういうのを見ていると自分の受験時代を思い出すなぁ。
ぜひとも志望校に合格してもらいたいですね。
牛乳瓶みたいなメガネのすみが意外と似合ってて笑った(笑)
もえたん 第12話 「スキップ!」
スキップ。それは、読み飛ばし。え!違う。スキップ、スキップ、ラン、ラン、ランのスキップですか。
もえたん 第12話「スキップ!」(最終話)
結局出オチアニメだったということかね。
作画は安定してましたがストーリーが…(;´Д`)
長谷見氏が脚本と言うことでToLoveるばりのエロコメ展開は随所に光りましたが、中途半端にネタ要素詰め込んじゃったら収拾つかなくなっちゃいましたね。
元々深いストーリーにす...