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つぼみvol.3を読んだ

つぼみ VOL.3 (まんがタイムKRコミックス GLシリーズ)

ちょい高めで分厚い百合のアンソロ本。
そのシリーズ三冊目。今回のカバーイラストは宇河弘樹氏。
いつものようにめぼしい作品の感想を箇条書きにしていこうと思う。

 ◇


・星川銀座四丁目 - 玄鉄絢
わりと現実的な設定のもとに描かれていながら、どこか浮世離れした空気感は玄鉄絢氏の作品ならでは。
メインキャラがふたりだけってのが、それに拍車をかけているのかもしれない。
世界の果てでつつましやかに暮らしてるって印象を受ける。
とりあえず、序盤から中盤にかけての先生がアグネスに説教されそうな感じだ。
けど、ああいう描写がなければ母性愛と見分けがつかなくなるから、必然性はでかいと思う。
先生の方は明らかに欲情してるから恋愛感情だとわかるのだが、乙女の方は愛情ではあってもそれが恋愛感情なのかが今のところはっきりしない。
次回あたりでそのへん書いてくれるのかな。
先生の恋愛感情が表に出てきたことで、百合作品としてのレベル上がった感がある。
前回もかなりよかったのだが、それにも増して深みが出てきたイメージ。


・エビスさんとホテイさん - きづきあきら+サトウナンキ
キャラが増えたことでややこしくなるかなと少し心配してたけど、なんのなんの。
驚くべきことなのだが、ここにきて更に面白くなってきた。
こうして見ると、新キャラの登場は必要だったんだとわかる。彼女がいなければ、展開に進展のしようがなかったからだ。
主人公はヒロインの子に、強烈な劣等感やら嫉妬心やらを抱いている。それはヒロインの子が主人公と同い年でありながら、本社のキャリアとして活躍してて、しかもそのキャリアの道を、姪っ子を育てるためにあっさり捨てられるような人物だからなのだが、それら負の感情と同時に彼女への強い憧れも持っていて、それを自分自身で認められずにいる。
だからふたりだけで月日を重ねてしまうと、きっとどこかで破綻する。主人公は自身の憧れを認めることはできないだろうし、ならば行き場のないその思いは、いつか悪い方へと転じてしまうだろうからだ。
でも新キャラの存在があれば、話が少々変わってくる。新キャラは自己中心的で奔放なタイプなので、人が作ってる壁なんてかるく踏み越えて侵入してくる。そして一番触れられたくない核心へと一突きをくれるわけだ。
作者氏は、じっくり話を語っていこうなんて気は毛頭ないのだろう。必要なエピソードを必要なペースで必要なだけ語って、スパッと決着つけてくれそうな気がする。
そういうのもあって、この作品の面白さが今このときだけのものではないと確信できた。単行本が出たら買うぜ。


・ふへんの日々 - 秋★枝
それほどいいとは思わなかった。ただ、残酷な話だと。
主人公は幼馴染みの女の子を好きで、でもその子は主人公の思いに欠片ほども気付かない。気付かないまま終わる。それゆえの残酷さだ。
百合でこういうのは、昔はちょっとわからないけど、最近はあまり見ない気がする。大体は、どこかで気持ちが多少なりとも通じ合うという流れがパターンとなっている。
だから珍しいとは思った。けどやはり、あまり好きにはなれない。


・プライベートレッスン - ナヲコ
百合かどうかって微妙なレベル。この本に載ってなかったら百合判定するのは難しいかもってくらい。
でも、そこがいい。その微妙な距離感が絶妙で、この作品の核にもなってる。
年の差百合は、やはりいい。


・恋路 - 大朋めがね
前の二作より、描写の面でも台詞の面でも直接的だ。
でも、無駄をはぶくがごとく台詞も説明も少なくしてあるのは変わらず。
直接的で、台詞が少ない。そのぶん一言の重みが増したという印象。
そのせいか、今までで一番いいと感じた作品だった。


・シュガー - 宮内由香
どちらかといえばほろ苦かった前二作とは打って変わって、可愛いキャラとエピソードで展開するだだ甘なお話。
虫歯をうつすって発想がいいと思った。宮内氏の作品は毎回短いけど、キモとなる設定に一捻り加えられているので好きだ。


・ペダルにのせて - 堀井貴介
百合とは親和性の薄い絵柄…と思ったけど案の定間違いだった。普通に読める話。
今までに何度言ったか知れないけど、やはりマンガは絵じゃないね。


・アンバランス - きぎたつみ
vol.1掲載作で超絶男前だった部長氏を主役にした作品。シリアスだった前作から一転してのギャグ調だ。
しかし部長が男前なのはやはり変わらず。というよりあれは、もはや女殺しとでも言うべきか。
けど、あのふたりが恋愛してるところって想像がつかない。そういう意味ではこの作品も百合っぽくないと言えるか。


・ともだち - 小川ひだり
ちょっとばかり詰め込みすぎだと思った。ページ数に対して詰め込む要素が多すぎて、まとめきれてない。
なんとか収まってはいるんだけど、無理矢理感ただよう出来になってしまっている。
作者氏がシリアスを描けないってわけでは多分ないのだろう。
適正なところまで削って無理なく話を展開していれば、ちゃんと読める作品になっていたようにも思う。
惜しい。
と思ったら作者の一言ページに二年前の作品だと書いてあった。
なるほど理解、そして納得。


・ままごと - 杉浦次郎
裏次郎氏の別名かな?
一言ページに「僕の漫画はテーマが百合なだけで百合漫画ではないな、と最近思いました。」とか書いてあって吹いた。
たしかにまともなテンションのマンガではないけど、でも立派に百合してると私は思う。
こういう作風もあっていいはずだ。


・ひみつのレシピ - 森永みるく
連載三回目。今回はヒロインの視点で話が進んでいく。
そのおかげで印象ががらりと変わった。どちらからも出ていないように見えていた感情の矢印が、今回ではっきりと露出したのがその理由だと思う。
これまでの印象の微妙さは、どういう作品なのか捉えきれてないことに起因していた模様。
作品の方向性を明らかにするってのは大事なことなんだなと思った。


・しまいずむ - 吉富昭仁
百合姫S掲載の作品とは似ているようでまったく逆だ。こちらは徹底してギャグベース。
でも今回さりげなく衝撃の事実が明らかになったりして、シリアスの気配が少ししてきた。
でも結局はギャグ展開で進めていくのだろう。そんな気がする。


 ◇

こんなところで。
次号予告に名前のあった井ノ本リカ子氏の作品は載っていなかったよ…

でもvol.4には私のお気に入りな水谷フーカ氏の作品がまた載るようで、一気にテンションアップ。
あとは蒼樹うめ氏や関谷あさみ氏も参加する模様。
蒼樹うめ氏は初掲載かな。関谷あさみ氏はかなりいい百合を描いてくれるので超期待。
カバーイラストは鳴子ハナハル氏が担当するようだ。でも多分カバーだけ。
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ジャンル : アニメ・コミック

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